HDPデミルタシュ党首「PKKの暴力を容認はしない」
2015年07月31日付 Cumhuriyet 紙


HDP(国民の民主主義党)のセラハッティン・デミルタシュ共同党首は「PKK(クルディスタン労働者党)の暴力を容認しない。我々はこの暴力とははっきりとした距離を置いた」と述べた。デミルタシュ党首はドイツのZDFチャンネルに対し、エルドアン大統領のHDPに関しての発言が厳しいものになっていることに言及しつつ、「彼らは我々を暴力を支持し、テロを支持する党であるとし、現在、13%に上昇した我々の得票率を下げようとしている」といった表現を用いた。デミルタシュ党首は、アフメト・ダヴトオール首相による「必要があれば祖国のために子供たちや自らを犠牲にする覚悟はできている」という発言に反発を示し、「常に貧困層の子供たちが(殉職して、棺が)旗に包まれて戻ってくる。あなた方の子供たちのうち、誰が犠牲となっているのか。政府は考えを正さなくてはならない」と述べた。

ドイツのZDFチャンネルに対しデミルタシュ党首はPKKの暴力は正しいものだと思っていないと述べた。「我々はPKKの行っている暴力を認めていない。我々はこの暴力とははっきりと距離を置いた」という見解を表した。デミルタシュ党首はPKKによる車両を燃やす行為に言及し、以下のように述べた。「時々その地域からは車両やオフィス、また重機が燃えたというニュースを耳にする。そのどれ一つをも我々は認めていないことを明らかにしておきたい。燃やされた車両や重機は我々のものだ。ただちに有無を言わさず止めさせなくてはならない。これによって我々が損失を受けている。他の誰も損失を受けていない。焼かれるのは国民の持ち物だ。人々がローンで、借金で買ったトラックであり、トラクターだ。」デミルタシュ党首は、エルドアン大統領の最近のHDPに向けた発言が厳しいものになっていることにも言及し、そうした発言により党の得票率を下げようとしていると述べた。

■あなた方の政権のために我々の子供たちの命を犠牲にするのは許さない

HDPのデミルタシュ党首はイスタンブルで新聞記者や市民社会団体の代表と一堂に会し、会議の前に行った会見でダヴトオール首相の、「必要があれば祖国のために子供たちや自らを犠牲にする覚悟はできている」という発言に反発を示した。若者たちが‘AKP(公正発展党)’政権と支配体制を守るために犠牲にされていると述べたのである。デミルタシュ党首はダヴトオール首相へ、「あなたは誰の子を自分の政権のために犠牲にしようとしているのですか?この子供たちはそんなに簡単に育ったのですか?」と質問を投げかけ、以下のように続けた。「我々はこの国であなたに戦争をさせるようなことはしません。あなたの支配や政権のために我々の子供たちが死ぬことは許しません。その間にそこに祖国の防衛はありません。「宮殿」の防衛があるだけです。あなたは‘必要があれば自分の子供たちや自らを犠牲にする覚悟はできている’とおっしゃいました。犠牲にしてみようじゃありませんか、あなた方の子供たちを!ひどい知らせばかり飛び込んできたといいます。皆家にはお金を数える機械があります。常に貧困層の子供たちが(殉職して棺が)旗に包まれて戻ってきている。あなた方の子供たちのうち、誰が犠牲となっているのか。政府は考えを正さなくてはならない。」

■選挙に敗北したので、国を戦争に突入させたと告白

デミルタシュ党首は6月7日の選挙の結果を受け、AKPの単独与党政権が終わったことを想起し、暫定政権はこれにも関わらず戦争の選択をしたと述べた。またデミルタシュ党首は、PKKに対する‘武器放棄’の呼びかけが結果を残したこと、そして組織が話し合いの場につく準備が整ったことを指摘し、ヤルチュン・アクドアン副首相の発言が告白の性質を帯びていると述べた。デミルタシュ党首は、AKPが国を戦争に突入させた理由を、選挙での敗北であると説明しこのような見解を示した。「PKKは我々の呼びかけに返答した。‘引き金から手を放す用意はできている。’と。首相は必ずこれに常識的な返答をする必要があります。あなた方は選挙に負け、政権を失った、しっかりしてください!選挙結果を尊重してください。」

HDP共同党首はイスラム国に対する攻撃で亡くなった13人のYPG(人民防衛隊)構成員の遺体が5日間にわたってハブル国境ゲート付近でTIR運送のトレーラー上で待たされていることが明らかにした。デミルタシュ党首はダヴトオール首相に対し、「親愛なる首相は自らを信仰に厚く良心的な人間だとしています。良心を失われないことを祈っています」と言いこのように続けた。「この信仰に厚く良心的な首相に次のことを問いたい。‘平和’の名のもとに行った作戦で、13人のYDP構成員の遺体が5日間50度の暑さの中であなたの通達を待っている。遺族は5日間もTIRトレーラーの遺体がトルコに到着するのを待っている。あなたの言う平和のための作戦とはこれなのか?遺体を侮辱するほどにまであなたの良心が失われないことを祈っています。」

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( 翻訳者:進藤鮎花 )
( 記事ID:38325 )