「失われた鳥たち」アルメニア1915事件を扱うトルコ映画、この秋公開へ
2015年08月05日付 Radikal 紙


文化省の経済的支援をうけ、アルメニア人の追放について扱う、トルコで撮影された初の長編映画「失われた鳥たち」が今秋に公開される。監督は、アレン・ペルデジとエラ・アルヤマチ監督。1915年の事件を、家族を一夜にして失った2人の兄妹の悲劇を軸にして描いた映画の予告映像は、その公開が始まって以来、注目を集めており、すでに113ヶ国で閲覧されたという。


1915年の事件から100年目の秋の上映に向けた準備を進めているアレン・ペルデジとエラ・アルヤマチが監督する「失われた鳥たち」は、 文化省の映画総局の協力で作成され、アルメニア人の追放を描くトルコで撮影された初の長編映画である。

カラ・ケディ・フィルム社制作の「失われた鳥たち」は何千人ものアルメニア人の子供たちが味わった話を素材とし、ベドとマリヤムという2人の兄妹が一夜にして失った家族を探す様子を描いた悲しみに満ちた物語である。

脚本をアレン・ペルデジとエラ・アルヤマチ両氏が担当している本映画の主役は、何百人もの子供の中から選ばれたディラ・ウルジャさん、ヘロス・アゴプヤンさんが演じる。

公開以降、注目を集めている「失われた鳥たち」のあらすじの予告映像は113ヶ国で公開され、アメリカをはじめとする世界各国の人達から好意的なレビューが寄せられていると発表された。

「魅惑的な映像、素晴らしい演技、豊富な予算、史実に忠実に作られた映像、詩的な音楽」と評価の高い「失われた鳥たち」は、、10月の終わりから11月の初めにトルコで公開予定である。その予告映像は以下のリンクで公開中である。

https://player.vimeo.com/video/127820102

■制作メモ

・「失われた鳥たち」の子役ディラ・ウルジャさん、ヘロス・アゴプヤンさんは、一年かかった選考で、トルコ中から集まった子供達にオーディションを行い520人の中から選ばれた。

・映画「失われた鳥たち」で使用するための1000着近くの衣装が用意された。全ての衣装は5年間の調査の結果見つかった写真から一つ一つ作られた。

・映画のために100足の靴と200足のサンダルがガーズィアンテプで作られた。

・映画の歴史の検証をベルリンからはヴァヘ・タジチジアン氏、イスタンブールからはイェトヴァルト・トマスヤン氏が行なっている。

・映画で使われた1980年に建てられ荒屋となっていた家は、当時の姿に復元された。

・映画で写る村の広場や村のコーヒー店は当時の写真を活用し、屋外のスタジオにひとつひとつ、再現された。

・5年間の調査の結果撮られた「失われた鳥たち」は2年間をこす準備期間があり、30日間で撮影は完了した。

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( 翻訳者:安藤健太郎  )
( 記事ID:38369 )