テロリスト密告報奨に5段階
2015年09月19日付 Radikal 紙


テロ対策法の対象となる犯罪により指名手配されている人物の確保に貢献した人に対する、報奨授与に関する詳細が明らかになった。指名手配犯は5色のカテゴリに分類された。赤のリストには16人のPKK構成員が含まれる。報奨金は400万トルコリラに達する。

『テロ対策法の対象となる犯罪者の確保に貢献した者に対する報奨授与に関する規定』の適用プロセスと枠組みが確定した。3713号テロ対策法の対象となる罪を犯した人物の確保に貢献した、もしくは居場所や身元を知らせた人への報奨金授与に関する内務省の規定が実施されることが明らかになった。

この規定は、アメリカやイギリスをはじめとする10か国以上での運用を調査し整えられた。これによると、指名手配犯の氏名に関するウェブページが開設され、ソーシャルメディアではキャンペーン活動が開始される。アラビア語、クルド語、トルコ語、英語、ドイツ語のパンフレットが配布され、『正義のための国民ホットライン』という名の電話回線で通報をすることができる。

規定によれば、内務省に非公開で招集されたメンバーによる委員会がつくられる。この委員会の下位の事務局は、安全機関から寄せられた全ての情報を評価付けし、遅くとも3日以内に上位の委員会へ金額を確定させるために通達する。密かにメンバーが集められた委員会は、定められた客観的な基準のもとに全ての情報を、提供者の氏名を見ずに評価する。その後定められた報奨金が直接渡されることになる。

評価付けについては、提供された情報によって「何人の命が救われたか」「組織にどの程度の打撃を与えたか」「対象者の組織における地位」といった項目における基準が明らかにされた。規定では、(テロ)組織のトップにいる上位のメンバー、地方の指導者、県や郡の指導者、と階層的に全ての指導者層を確保することを目的としている。

手製爆弾、弾薬、死亡者を出し得る計画や活動の準備といったものの通報も、この規定の範囲に含まれ、委員会は、有力かつ正しいと確定された全ての情報をひとつひとつ評価し、そのそれぞれについて別個に報奨の決定を行う。

■5色のカテゴリ、5つの報奨

「テロ」のリスト上の指名手配犯は、5色のカテゴリに分類され、全ての指導グループに別の色が割り当てられた。徐々に公表されるリスト上の人物は、赤、 青、緑、橙、黒、という順に並べられ、全てのグループの人物に、色によって「赤1、赤2、青1、青2」というようなコードが付けられている。全員についてそれぞれ、行った活動とともに、参加した、もしくは指揮を執った活動、原因となった死亡事件が明らかにされる。写真、組織への参加年数、活動などの詳細な プロフィールも準備されている。

最初の段階として、赤及び青のリストが公開され、赤のリストにはDHKP-C(革命家人民解放党戦線)構成員2名、IS(イスラム国)構成員1名、 MLKP(マルクス・レーニン共産主義党)構成員1名、PKK(クルディスタン労働者党)構成員16名が、青のリストにはMLKP構成員3名、PKK構成 員17名が掲載されている。赤のリストは、人物の組織における地位ではなく、決定における影響力の有無によって分類された。一方、青のリストに掲載された 人物の多くは、地方の指導者と、市民に対して直接襲撃や脅威が集中的にある地域から選ばれた。

赤と青のリストには、最初の段階で40から45名が掲載されており、初めにこれらの人物のうち20名が公表された。赤のコードで、PKK-KCK(クルディスタン社会連合)の上層部であるジェミル・バユク、ムラト・カラユラン、ムスタファ・カラス、ヒュルヤ・オラン、ヌリイェ・ケスピル、ドゥラン・カル カン、フェフマン・ヒュセイン、サブリ・オク、フェルハト・アブディ・シャーヒン、エンギン・カラアスラン、フェトヒ・シャルラタン、エリフ・ユルドゥル ム、アリ・ハイダル・カイタン、イスマイル・オズデン、シュレイマン・シャーヒン、ムザッフェル・アヤタ、DHKP-Cのムサ・アショール、ゼッリン・サ ル、MLKPのゼキ・ギュルビュズ、ISのイルハミ・バルが指名手配されている。

青のリストには、PKK-KCKのイスカン・アクユズ、エミネ・セリンイェル、アブデュルカーディル・ゼンゲル、サリフ・カプタン、シェリフ・バシュボア、 ファルク・エルデミル、イブラヒム・チョバン、ウムト・ホジャオール、ジェラル・カヤ、エクレム・ギュネイ、ネヴザト・ギュンドゥズ、ヘジャル・チェリ キ、ムラト・ウチェル、セフェル・アチャル、イサ・テレス、ユスフ・シェキ、シェリフ・ヤクト、MLKPのアズィメト・ジェイハン、イスマイル・ユルマ ズ、トゥルガイ・ウルの名前が掲載された。

■400万リラまでの報奨金

確保され、無力化された人物、もしくは防がれた犯罪の性質によって、報奨の金額は400万リラまで支払われる。弾薬、手製爆弾、活動計画を地域責任者に関する通報で20万リラ、指導者や地方の指導者、中心となる委員会のメンバーに対しては400万リラまで授与され得る。大量の手製爆弾についての情報や、活動計画に打撃を与える情報に対しては、委員会の決定によって授与される報奨金が増額されることもある。

委員会は、報奨金に関して不当に扱われたり遅延が発生したりしないように、遅くとも10日以内に、寄せられた情報の正否を確定、報奨金の決定を下し、授与を行う。委員会と報奨は、政府が「テロ組織」と定めたあらゆる組織に対して有効であり、この範囲で、PKKやIS、DHKP-C、TKPML(トルコ共産党)やこれに類する組織、その指導者がリストに掲載される。

規定は、初めて直接的に指導者を標的とし、以前にレッドリストから除かれたメンバーについても、包括的な準備指標として示している。トルコ国民でない人も、規定が定める機関から益を得られる。イラクもしくはシリア国民は、組織の指導者についての情報を提供した際には、報奨金を受け取ることができる。村落警備兵もこの規定を利用できる。

■5億リラの財源

実施に当たり、最初に1億リラの財源が割かれ、この額は少なくとも5億リラまで増やされる見通しだ。この中で「テロの指導者たち」の氏名のリストが作成さ れ、最初の段階で200名分に近くの氏名が確定された。地方の指導者たちをリストに追加する作業が続けられ、最終的にはリストに800を超える人物が載ると予想されている。手製爆弾やこれらが設置された場所に関する情報の提供者については、委員会が特別に考慮する項目として明らかにされている。

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( 翻訳者:粕川葵 )
( 記事ID:38700 )