モロッコ:「サミル」危機による銀行への影響はない
2015年09月29日付 al-Hayat 紙


■モロッコの銀行は「サミル」社の流動的危機による影響受けず

【ラバト:ムハンマド・シャルキー】

モロッコの民間銀行3行は、先月半ばから精油を中止している「モロッコ石油産業株式会社(サミル)」の危機に対する予防措置を取ると発表した。同社は海外市場で原油購入資金を調達できず、国内の燃料市場を不安な状態にした。

「ワファー銀行」、「人民銀行」、「農業金庫」の情報筋によれば、「サミル社の負債がモロッコ金融市場に影響を与えることはない。同市場は、サミル社が、国内の3つの銀行に支払われるべき90億ディルハム(10億ドル)相当の負債が返済できなくなるという事態を避けるため、必要な措置をとっている」。

ワファー銀行のムハンマド・キッターニー頭取は、「十分な対応とこの種の状況への順応能力のおかげで、サミル社の流動的危機が銀行の金融活動に影響することはない」と述べた。また同行が、「マイナスの影響を回避するため、金融危機を分担し、事前措置及び予防の対策をとった」と指摘した。

また、同頭取は次のとおり説明した。「サミル社の危機は、金融危機が進んでいるとの中央銀行による警告に合わせて起こった。これに先立ち、負債における不透明金と無担保小切手の額が9.8パーセント上昇し、昨年末には660億ディルハム(70億ドル)に達した。」

(後略)

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( 翻訳者:増澤奈央 )
( 記事ID:38762 )