HDPマルディン議員、アラビア語母語教育提案
2015年10月02日付 Radikal 紙


人民民主党(HDP)のマルディン県出メフメト・アリ・アスラン国会議員が、アラビア語母語教育に関する提案を国会に提出した。アラビア語で書かれたその提案書は、検討されることなく棄却された。アスラン国会議員は、「国会においてはすべての言語が自由であるべきだ」と述べた。

メフメト・アリ・アスランHDPマルディン県出国会議員が、アラビア語に関する提案書を出した。アラビア語母語教育の権利に関するこの提案書は棄却された。

アスラン国会議員はこの件に関して行った会見で、この提案書がトルコ大国民議会(TBMM)における初めてのアラビア語に関する提案であったと述べ、「残念ながらこの提案書は検討されることもなく棄却された」と話した。

「TBMMを筆頭に、トルコのあらゆる組織や機関、そして(トルコだけでなく)すべての国の組織や機関、また国のあらゆる場所、あらゆるところですべての言語が自由であり、且つ公的なものとして法的信用を併せ持っていなければならないのです」

■正当性の問題

ビアネットが配信したニュースによると、アスラン国会議員はナビ・アヴジュ国民教育相からの回答を求めて提出した提案書の中で、トルコで暮らすアラブ人の母語教育に関して国民教育省としての取り組みの有無を質問したという。

この提案書には、母語教育が国民教育省にとって合法的であるか否か、そしてアラビア語の方言を授業として教えることができる常任教師の有無が質問された。

■アラビア語母語教育

マルディン県出のアスラン国会議員は、アラブ人がトルコ人口の約10%を構成していることを強調した。

「何千年もの間アナトリアとメソポタミアで暮らし、トルコ共和国のトルコ人やクルド人、そしてチェルケス人らとともに4つの主要な構成要素の一つであるアラブ人は、共和国建国以来、一元的且つ抑圧的な政治によってその言語や文化を無きものにされ、トルコ人への同化が進められました。そして彼ら自身の言語や文化の保存、または発展といった権利を剥奪されたのです。」

「トルコで生活するマジョリティーの中で3番目に大きな集団を形成するアラブ人は、トルコ人口の約10%を構成し、トルコ共和国への納税、そして兵役も行っているにもかかわらず、トルコでアラブ人が母語の教育を受ける権利はないのです。」

■母語教育

「今多くのアラブ人が、非常に時間はかかりましたが、最も自然で人間的な権利として国際条約でも認められているアラビア語の母語教育を受ける権利を求めています。」

「公正発展党(AKP)が私の提出したアラビア語に関する提案に示した態度は、トルコと世界中のアラブ人、そして他の民族や言語をどのように捉えているのかという具体的な証拠となりました。この件について、党幹部によるアラブ人の国民やトルコの世論に対する会見ができるだけ早く開かれることを望みます。」

今年2月に、同じくHDPマルディン県出のギュルセル・ユルドゥルム国会議員も、ダヴトオール首相に対する提案書において8ヵ国語を用い、トルコ国内で様々な言語の認知や発展に向けた取り組みについて質問している。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:38801 )