ノーベル賞のサンジャル教授「この受賞はトルコのもの」
2015年10月09日付 Hurriyet紙


ノーベル化学賞を受賞したアジズ・サンジャル教授は、「私はこの賞を故郷と共和国が始めた教育のおかげです」と話し、加えて「若い頭脳へ以下のこと を勧めたい。恐るな。外国へ行きなさい。そこで勉学に励みなさい、しかし、私がやったようにはせず、トルコに帰りなさい。

スウェーデンの王立科学アカデミーがノーベル化学賞に値するとしたアジズ・サンジャル教授は、彼自身をノーベル賞へ導いた基礎は、アメリカではなくトルコにあったと述べた。

チャペル・ヒルの街の北カリフォルニア大学医学部の生物化学・生物物理学科で研究を続けるサンジャル教授がノーベル賞を受賞する人生のストー リーにはとても面白い来歴がある。ダメージを受けたDNAの修復に関するメカニズムを明らかにした研究で、この大きな賞に選ばれた69歳のサンジャル教授 は、「ありがたいことに、私の両親は勉学にとても重きを置いていた」と、家族に感謝を示した。

科学研究を行うことに、イスタンブル大学医学部時代に興味を持ったそうで、博士課程のために1977年に海外に出たサンジャル教授によると、自分をノーベ ル賞に導いたプロセスの基礎は、にもかかわらず実際はアメリカではなくトルコにあった。サンジャル教授は、これを以下のように話した。

■「基礎を与えてくれたのはトルコ」

「我々は一般に故国を批判するのが好きです。しかし、我々の故国には素晴らしい教育がある。トルコの小学校、中学校、高校、大学は無料です。私もチャンスをもらいました。トルコの大学で学んでいたとき、そこで受けた教育は、このアメリカの大学と同じレベルでした。トルコは我々にとても素晴らしい教育を与えています。これをアメリカではできません。その点から、私はこの賞をとれたのは故国と共和国が始めた教育のおかげです。私はここに来て成功しましたが、私にこの基礎を与えてくれたのはトルコでの教育でした。私はここへ1974年にきました。 その時代は、トルコに今日のようなチャンスはありませんでした。しかし、トルコは私を準備させてくれました。ここへ来た時、研究できるレベルにありました。

■「若者よ、祖国へ戻りなさい」

若い頭脳へ「決して恐れないこと」を勧めたサンチャル教授は、以下のように続けた。「(若者が」外国に行くことを望みます。ぜひそこで勉学に励んでほしいですが、私がやったようにはしないでほしい。トルコに戻って欲しいのです。私は戻ってきませんでした。兵役を終えてから、ディジレ大学である医師と会いました。そこでの可能性を見ました。ディジレ大学だけでなく、ハジェテペ大学でも、その時代にやりたい研究はできませんでした。だから、トルコに戻りませんでした。しかし、今トルコはとても変わりました。アメリカに来て、見てください。でも、トルコへ戻ってください。

■トルコは10年でヨーロッパを捉える

サンジャル教授は、トルコでとても能力のある科学者がいると指摘し、ヨーロッパとアメリカには、他にもっと優秀で輝いているトルコの科 学者もいるとし、こう続けた。

「トルコ政府は科学に大きな投資をしています。その点で、私はとても希望を持っています。これから10年以内におそらく、ヨーロッパの水準に達するでしょう。アメリカでノーベル賞をとれるレベルの研究をする人もいます。きっと、彼らもノーベル賞をとるでしょう。きっと、他にもノーベル賞をとれる人がいると願っています。」

■「夫は、アメリカにとって素晴らしい例です」

サンジャル教授の妻、グウェン・サンジャルさんは、受賞を移民の成功談として見ている。グウェンさんは、「夫の成功は、この国に来る移民に何ができるか、どのような貢献をできるかという点で素晴らしい例です。移民がアメリカで科学に、世界の科学に貢献できることを見せるという点で、これは大きな出来事です」とコメントした。

■「私はトルコ人です。それだけです」

サンジャル教授は、多くのメディアの取材を受け、満足していると述べたが、いくつかの問題と、SNSが発信源であるいくつかのコメントから、不快感を覚えていると話した。イギリスの放送局BBCが電話してきて、「彼らが聞いてきた最初の質問は『あなたはアラブ人ですか、部分的にトルコ人ですか』ということでした。『私はアラビア語もクルド語も話していません。私はトルコ人です』と言いました。南東部出身であると、こういうことから逃れられませんが、自分をトルコ人と思っています。『BBCにもあなたにもそう答えます』と言いました。」

■大統領も祝福

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、アジズ・サンジャル教授に電話し、祝福した。エルドアン大統領は、サンジャル教授の、今後の科学研究でも成功を祈り、教授は大統領の気遣いに感謝を示した。

■教授はサブルではすでに伝説

サンジャル教授がノーベル化学賞を受賞したことで、故郷のマルディンのサブル郡は、大きな幸福に包まれた。地元サブルの人は、今「我らの誇りの源だ」と言い、サンジャル教授を歓喜に包むために迎えようと待っている。マルディンのサブル郡は祝祭の場所のように、サンジャル教授の2015年ノーベル化学賞について話している。皆、家で、市場で、喫茶店で。街中の人々が『彼は我々の子供、兄弟だ、友達だ。土地の人は、誇りの源だ。』 サブルがサンジャル教授を歓喜に包むことを待っている。ノーベル賞受賞には誰も驚かなかったようだ。40年前最初の職場の、サブル郡のスルグジュ郷診療所で働いていたとき、話題になったそうだ。材料の不足にも関わらず、手術で多くの人命を救ったそうだ。

(後略)

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(翻訳者:矢加部真怜)
(記事ID:38863)