「ジン使い」の相場はおいくら?(2)
2015年09月20日付 Jam-e Jam紙

ジン使いで生計を立てる!

 52歳の女性でサフネ在住のパリー〔※〕は、ジン使いで生計を立てている。彼女は「向こう側の世界」と交信しており、ジンを意のままにすることができると主張している。私は迷信深い知人たちの話の中から彼女の痕跡を見つけ、ついにはスマホ・アプリを通じての彼女との何度かのチャットの末、彼女に会いに行くことに成功した。

※訳注:「パリー」はペルシアの神話の中に現れる天使ないし妖精の名。彼女は「パリー」の名を名乗る(あるいは記者が彼女に「パリー」の名を与える)ことで、彼女に神秘的な(あるいは胡散臭い)雰囲気が与えられている。

 サフネ県中部の地区の一つに、彼女は約200平方メートルの自宅を所有しており、そこには飾り用の造花や豪華な家具などが所狭しと置かれている。私がその自宅に入ると、パリーは一室に座っており、大広間には2人の男性と4人の女性が彼女に会うのを待っていた。

 コーヒー占い、タロット占い、祈祷書き、呪文書きは、パリーがジン使いの他に自身の顧客たちに提供しているサービスの一部であり、これらの仕事それぞれにつき4万トマーン〔※約1300円〕を得ている。

 37歳のファルマーン〔※男性〕は、パリーに会うために彼女の家に訪れ、ジンとの交信を探っている人たちの1人である。「数学」を専門にして高校を卒業し、現在はハルスィーン県のある村で暮らしている彼は、次のように言う。

エスハークヴァンドにあるゾロアスター教の鳥葬墓の付近には、歴史的な財宝が眠っているのをオレは知っているんだ。その正確な場所を彼女の守護天使(彼女が意のままにしているジンのこと)の助けで見つけてもらおうと、パリーのもとに来たってわけさ。もし財宝が見つかったら、オレの人生も一変するだろうな。

 占いと祈祷書きのためにパリーの自宅に来ていたセピーデとサハルは、ともに26歳の独身の女性だ。ケルマーンシャー大学でコンピューターを専攻する7学期生の大学生〔※日本で言えば4期生の前期に通う学生〕であるセピーデは、次のように言う。

ここに来るのは3回目よ。パリーの仕事は信用できるわ。だって3回とも、お陰様で最初の抽選で住宅ローンが私の名義で当たったんですもの。今回は、1千万トマーン〔約33万円〕のローンのためにここに来たのよ。

 私は約1時間、パリーの手が空くのを大広間で待ち、ついに彼女とのインタビューに成功した。彼女はヘジャーブを申し訳程度に被るだけで〔※〕、顔には化粧っ気がなかった。そのため、顔のキメの粗いしわの数を容易に数えることができた。彼女は私に紅茶の入ったティーカップをもってきたが、呪文がかけられていることが怖くて、私はそれを飲もうとはしなかった。

※訳注:パリーが「敬虔な」イスラーム教徒ではないことを印象づける表現。

つづく


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(翻訳者:SYK)
(記事ID:38882)