「ジン使い」の相場はおいくら?(5)
2015年09月20日付 Jam-e Jam紙

 ソーサーで少しばかり戯れた後、パリーは紙を片づけて「これで信じたでしょ?」と尋ねてきた。1日20人もの客が来ることもあると言うパリーに、お客さんたちはたいてい何を望んでいるのかと訊いてみたところ、彼女はこう答えた。「ここに来る人の2割以下はジンがお目当てで、それ以外は占いや祈祷がご所望ね」。

 私は彼女に、「祈祷の紙が1枚で4万トマーン〔※約1300円〕というのは、ちょっと高くありませんか?」と尋ねると、パリーは「正しいのは私」と言わんばかりの目つきで、少し眉をひそめて、次のように答えるのであった。

私が人々のために行っている最も大切な仕事は、プラスのエネルギーを彼らに与えることよ。何が彼らを喜ばすのか、私には分かるの。もしこのプラスのエネルギーを精神科医から得ようものなら、こんな額じゃ到底済まないわ。それに私の祈祷や呪文の効き目は折り紙付きよ。


ジン使いに関するアナザー・ストーリー

 私たちの会話から少しして、男性1人と女性2人が病弱そうな少女を伴って、パリーの自宅にやってきた。パリーはお客さんたちのところに歩み寄る前に、私にこう言った。「この子はジンに憑りつかれているの。今日はジンを体から取り祓う予定なのよ」。

 17歳になるというその少女は、クルド人がよく着る水色の長衣をまとっていた。黒髪は乱れ、緑色の瞳を覆っていた。同伴者の力を借りて歩くので精一杯、といった様子だった。肌の色はひどく黄ばみ、目は下の方を向いていた。そして時折、視線をちらっと前方に向けるのであった。

 少女の同伴者たちは、彼女を部屋の隅にある1人用のソファーに座らせてから、父親が36時間、彼女を暗い倉庫に閉じ込めたこと、その後は彼女は話す気力を失ってしまったことなどを話した。

 パリーは祈祷書を開き、祈りの言葉を唱え始めた。しかし、少女は何の反応も示さなかった。そしてパリーは呪文を唱えながら、少女の顔を両手で抱え、揺らした。すると、少女はさめざめと泣き始めたのであった。

 パリーは予め用意していた祈祷の紙を、白い布の上に置き、それを少女の衣服に貼り付けた。その後、彼らはパリーへの謝礼金を精算し、少女の様子に変化がないまま、彼らはその自宅を後にした。

つづく


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(翻訳者:YS)
(記事ID:38890)