シルヴァン市内で対PKK戦―2軍人死亡
2015年11月11日付 Cumhuriyet 紙


ディヤルバクル県シルヴァン郡において行われたPKKに対する軍事作戦により、軍人1人が殉職、1人が負傷した。市内での戦闘の最中に、5歳のアブドゥッラー・ギュネイ君が銃弾によって重傷を負ったとの情報が出たが、県はそれを否定している。夕刻、さらに警官1人が殉職、もう一人が負傷した。現在も、負傷した警官が外来で治療を受けていることが伝えられた。

シルヴァン市内では、3つの街区に戦車部隊が入る大規模な軍事作戦が早朝より開始された。戦車やヘリコプターを動員して行われた作戦において、時折戦闘が発生し、爆発音が響いたという。戦闘区域に救急車が入っていく一方、特に戦闘が激しかった市内3街区では、戦車部隊が周辺の高台に配備されたことが確認されている。

■ヘリコプター、無人航空機も動員

当該街区にバリケードを築き塹壕を掘る集団に対し、作戦ではヘリコプターや無人航空機も動員された。

ディヤルバクル県シルヴァン郡において行われたPKKに対する軍事作戦の中で、軍人1人が殉職、1人が負傷した。当該街区における衝突の最中、5歳のアブドゥッラー・ギュネイ君が銃弾により重傷を負ったという情報も出た。

軍事作戦は、外出禁止令が出された8日前から継続している。作戦のために派遣された兵士に対する攻撃で、2一の兵士が負傷した。負傷した兵士はヘリコプターでディヤルバクルまで運ばれ、ディジレ大学病院に搬送された。うち1人は、治療を試みるも死亡が確認された。

シルヴァンにいるHDPディヤルバクル選出のフェレキナス・ウジャ国会議員は、「HDPの国会議員3人を含む多くの人が、外出禁止令が出されている区域へ人間の盾となるために入ったが、そこに住む人々全員の命の危険を感じた」と述べた。

市内での戦闘の最中、5歳のアブドゥッラー・ギュネイ君が銃弾を浴びて重傷を負ったとの情報もある。

軍事作戦の目的はPKKの都市組織、愛国革命家青年運動(YDG-H)のメンバーたちが掘り築いた塹壕・バリケードを取り除くためであり、作戦に際して出されたコナク街区、メスジト街区、テケル街区への外出禁止令は9日目を迎えた。

■HDPウジャ議員「友人たちと連絡が取れない」

シルヴァンにいるHDPのディヤルバクル選出フェレキナス・ウジャ国会議員は、「HDP党員で同県選出のスィベル・イイトアルプ議員、バトマン県選出のアイシェ・アジャル・バシャラン議員、アイラ・アカト・アタ元国会議員らをはじめ多くの人が、人間の盾として、外出禁止令が出されている区域へ入った。区域内に住む人々の身の危険を感じている」と述べた。
また同議員は「軍事作戦が始まってから、多くの住民や友人たちと連絡が取れなくなった。彼らは虐殺の脅威と常に向き合っている。今すぐ作戦を止めるべきだ」と続けた。

■葬儀の後、土に葬られた

一方、シルヴァン市内の戦闘に巻き込まれて亡くなったタクシー運転手のメフメト・ギュンドゥズさん、ヤクプ・スィンバさんの葬儀が夕刻、HDPの国会議員たちやDBPのカムラン・ユクセキ共同党首の出席のもと執り行われた。

■ディヤルバクル県知事府による「シルヴァン発表」

「ここ最近起こっている問題において、シルヴァン市内の中心部で活動を続けているテロ組織PKKのメンバーは、バリケードを築いて道路をふさぎ、市民の日常・社会生活を脅かす活動・事件を引き起こしている。この軍事作戦は、彼らを拘束し、路地に掘られた塹壕・バリケードを手製、また仕掛けられた地雷や手製の爆発物を無力化するべく、シルヴァン市内の3街区で実行されたものである。」

■市民3人も怪我を負う

この発表では、3人の市民も事件に巻き込まれて負傷したことも述べられている。
「作戦の中で行われた全活動、軍事行為によって市民が被害を受けないよう、作戦が実施された3つの街区に関して、シルヴァン郡は外出禁止令を発表した。治安部隊も、市民に被害が及ばないようあらゆる対策を講じ、厳重な警戒態勢を敷いている。」
「作戦の最中、分離主義テロ集団のメンバーが治安部隊に対して手製の爆発物を放ち、そこに含まれていた散弾が市民に命中、3名の市民(うち2人は年少者) が軽傷を負った。3人はシルヴァン国立病院に搬送され、現在も手当を受けている。2015年11月11日に行われた軍事行動において、テロ組織による発砲により、2人の軍人が負傷した。そのうちの一人は、懸命な手当にも関わらず殉職した。当該の軍事行動は、5つの分離主義テロ組織を無力化したと報告されて いる。」

■根拠のない報道

シルヴァン郡による発表は、同郡に関して事実無根な報道がなされているが、軍事作戦においては市民の生命・物的安全が保たれていること、安心で安全な環境を維持するべく、治安部隊による徹底した警備が続いているとした。また発表は以下のように続けられた。
「こうした事実にも関わらず、根拠のない報道で人々を異なる方向に導こうとする報道・放送機関がある。こうした機関による報道では『作戦中に市民も標的にされ、5歳の子供も爆弾を浴びた』『モンゴルの襲来のように、市民を襲って虐殺した』『市民たちがいる場所が爆撃された』『ヘリコプターによる爆撃で市民を屈服させようとした』『シルヴァンで壊滅作戦が実施された』などという事実無根のニュースが流れている。この件に関して、市民を無根拠で誤った恣意的な情報へ誘導しないこと、こうした報道のソースをよく調べ、正当性を判断せずに共有しないことを、報道・放送機関各位には特に強く要請する。」
「実行された作戦において、偵察活動のほか航空機による空からの攻撃は一切行われておらず、銃撃・空爆も行われていないこと、市民に被害が及ばないように細心の注意が払われていた。このような嘘の報道は、市民を惑わし、利用するためになされたものだと考えられる。市民が不当な状態に置かれないよう、外出禁止令が出された街区の住民に対してはシルヴァン郡がパンや食物の支援をはじめ、基本的な需要を賄っている。同様に、避難が必要な住民に関してはその支援も行われている。市民の安心と安全の確保、テロリストとの戦いは、強い決意をもって実行され続ける。」

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( 翻訳者:今城尚彦 )
( 記事ID:39142 )