ストラスフォー社の予想する2016年―トルコは焦点の国
2015年12月31日付 Milliyet紙

影のCIAと呼ばれるアメリカのシンクタンク、ストラトフォー社は、2016年はトルコに注目が集まるだろうと記した。レポートによると、トルコの中東における影響力は増大するだろう。イスラエルはアンカラ政府に接近するだろう。またロシアもトルコとの関係を断絶することはないだろう。

ストラトフォー社が2016年に発表した2016年の年鑑レポートで、「トルコは注目すべき最も重要なアクターになるという予想をした。レポートでは、 シリアへトルコ軍が軍事行動を行いうること、イランともっとライバル関係になること、そしてロシアとの関係も改善しないという予想が含まれた。以下、ヴァタン紙の記事による、レポートの概要:

-トルコは2016年に越境作戦を行うだろう。シリア国境で「イスラム国」を掃討し、同時にクルド人の勢力範囲の拡大を防ぐために軍事行動を行うだろう。これらは大きなスケールの空爆となるだろう。これを米国も支持するだろう。陸からの軍事行動でアラブ人とトゥルクメン人を信用するアンカラ政府は、必要とあればトルコ国軍もこの地域へ配置する計画も準備するだろう。アンカラ政府はシリア国内で難民のための「安全地帯」を形成する努力も諦めないだろう。

-トルコがシリア北部へ軍隊を送ることに対して、歴史的な怒りからアラブ諸国は反発する可能性がある。しかし、この怒りを納める目的で、アラブ諸国はトルコ軍を支持しうる。

-トルコと米国は、シリアで対「イスラム国」有志連合にサウジアラビアとUAE、カタールに加えて、エジプトとヨルダンのような他のアラブ諸国も加えようと働きかけるだろう。

-ロシア地域でトルコの計画を実行する最も大きな障害が生じるだろう。モスクワ政府はアサド政権との協力関係を継続するだろう。ロシアはシリア政府の弱体化を望む反体制派勢力を支持する米国、トルコ、サウジアラビア、ヨルダン、カタールと対立する可能性がある。

■キプロスでの平和とイスラエルとの接近

-シリアの問題はロシア・トルコ関係の危機の更なる悪化につながりかねない。しかし、トルコとロシアの緊張を軽減するために二者会談が行われる可能性はある。ロシアはアンカラにもっと圧力をかけることはないだろう。なぜなら、そうすればNATOを敵に回すことになるからだ。二カ国の関係を完全に終わらせることはトルコ、ロシア双方の利益に資さない。しかし、商業関係において戦略的に重要なエネルギー計画で、さらなる遅延は生じうる。この状況を受けて、トルコはエネルギーの需要を賄うため、アゼルバイジャンとイラクのクルド人地域における緊急プロジェクトに踏み出すかも知れない。

-トルコは、エネルギー需要を解消する目的で、東地中海のエネルギー計画に参入を試みるだろう。アンカラ政府は東地中海エネルギー計画に参入するためにキプロス再統合に向けて続けられている交渉を前進させる努力を見せるだろう。

-トルコが中東で強力な勢力であり続ける限り、シリアとイラクの地でイランとのライバル関係が激化するだろう。アサド政権を支持するロシアとイランは、イラク政府を通して北イラクで経済とエネルギーの連携を緊密にしようとするトルコと北イラククルド自治政府の距離を空けようとするだろう。

-ロシアは、アンカラに対するカードとして、「クルド武装勢力と」関係を再び強めようとするだろう。

-イスラエルはトルコの地域での影響力増大に伴って、アンカラともっと近い関係を持つために努力するだろう。

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(翻訳者:矢加部真怜)
(記事ID:39526)