Murat Yetkin コラム:標的は、トルコ空軍か?
2016年02月19日付 Radikal 紙

その日私が話した名前と身分明かさないことを求めた治安筋は、「もし身分証明書が正しかったら、このネッジャルの家はシリアでバッシャール・アサド大統領が書記長をつとめるバアス党の諜報部門Emn ül-Askeriとつながりがある」と話した。

アフメト・ダヴトオール首相は今まで28人が殺され61人が負傷したアンカラでのテロの容疑者は、1992年生まれのYPGと関係があるサリフ・ネッジャルであると公表した。

首相は、自爆犯がトルコのPKKの構成員から助けを受けていたことも話した。ネッジャルの身分証明書は、爆発が起きた場所で見つかった。アンカラは 2015年10月10日にも「イスラム国」の2人の自爆犯が103人を殺し数百人が負傷した事件の舞台となっていた。4ヶ月近く経って、再びシリア内戦のアクターはトルコの首都を標的にしている。治安筋の入手した最初の情報は、容疑者が2014年月に難民としてトルコへ入国したことを示している。つまり、完全まさにPYD-YPGが、「イスラム国」によるスルチの向かいに位置するコバーニーへの侵攻に抵抗していたときである。思い出していただきたい。その年の10月にアメリカのオバマ大統領は、エルドアン大統領に電話し、PYDを空から支援し始めていた。 (「イスラム国」はトルコでの最初の自爆テロを7月20日にスルチで実行し、34人を殺害していた。)

ダヴトオール首相は昨日フルスィ・アカル参謀総長へのお悔やみを伝え、事件を評価するための訪問の後、重要なことをさらに述べた。その一日前、国連のシリア常任代表のバシャル・ジャフェリ氏は、PYD-YPG勢力を支援しており、テロリズムに対して共闘していると明らかにしていた。ダヴトオール首相は、「アンカラの事件に関して、シリアの体制に責任がある」と言った。アンカラ政府は回答する権利を「保留にした。」
その日に私が話した、名前と身分を明かさないこと求めた治安筋はこう言っている。「もし身分証明が正しければ、このネジャルの家はシリアでバッシャール・アサド大統領を トップとするバアス党の諜報部門Emn ül-Askeriとつながりがある。」更に、「最初の我々の評価によると、このテロ攻撃の本当の標的は 空軍の司令部であったという見方が有力だ。」
そうだ。テロは国会、参謀本部にとても近い場所で行われたが、最も近い建物は空軍司令部だった、軍の送迎車の駐車場は空軍とその背後にある軍の宿舎に隣接している。そのためか?「最初の評価によると」、そう、ここにもあるメッセージが込められている。そのメッセージとは、2015年10月24日のロシア のSU-24戦闘機がトルコのF-16戦闘機によって撃墜され、パイロットが死亡したことに対する報復である…。
さて、なぜ治安機関はなぜこのように評価しているのか?彼らが言うには、もしこのテロ攻撃が請け負ったものでなければ、PKKはPKK自体の爆弾犯の一人を使うことができた上に、身分証明書も持つはずがなかった。このテロ攻撃でシリアから移民として入国した自爆犯が、身分証明書ともに使われたことは、まるで住所が書かれ、下に署名された手紙に似ている;治安・諜報機関はテロ攻撃の後最初の評価をこのように行ったのだ。
PKKの指導者の一人、ジェミル・バユクが「誰であるのか我々は知らせがないが、報復かもしれない」と言えば、アンカラも「劇を演じている」という言葉で反応し、反発を強めている。これはPKKがもっと前に隠れ蓑のTAKの自爆攻撃に対してとった態度だ。

ダヴトオール首相は、これらすべての証拠は、YPGを「テロリストには数えない」アメリカとロシアを含む国々へアンカラの大使を通じて渡されると話した。エルドアン大統領は「親友たちが我々を理解してくれることを期待している」と話した。この動きはロシアよりも、トルコのNATOにおける同盟国であるアメリカを、より難しい状況に追いやることは明らかだ。アンカラの事件はトルコの外交、とりわけアメリカとEUとの関係における結果かもしれない。しかし、実際に失われている命を取り戻すことはない。

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( 翻訳者:矢加部真怜 )
( 記事ID:39876 )