ロシア、トルコ向け天然ガスを減量、市民生活へ影響は?
2016年02月25日付 Hurriyet 紙


ロシアの巨大エネルギー企業・ガスプロムは、トルコの民間セクターへのガス供給量を減らすと明らかにした。民間セクターへの供給量は2月10日から減量されているものの、当ヒュリイェト誌に語ったエネルギー省関係筋によると、この問題で市民生活に影響はなく、他の供給先に追加供給を求めることもしていない。

ロシアのインターファクス通信がトルコ・エネルギー省に近い筋の情報として伝えるところによると、ガスプロムは、この決定は購入側と価格面で合意できなかったことや、トルコで気温の高い日が続いた結果だとした。

ロシアからトルコに供給されるガスの一部は、西部パイプラインより民間セクターが購入している。
当紙の得た情報によると、民間セクターとガスプロムの間で10.25%の値下げ継続をめぐり交渉が行われたが、ロシア側がこの値下げを撤回した。民間セクターは値上げ価格での支払いを了承せず、その結果ガスプロムがトルコへの供給ガスを10%カットした模様だ。

■エネルギー省:国民生活に影響はない

当誌に話したエネルギー省関係筋は、この問題で市民生活に影響はないと語った。
エネルギー天然資源省幹部は、「ロシアからガス供給を受ける民間企業は、キャンセルされた10.25%の値下げが価格に反映されなかったため、高額な費用の支払いを拒否した。その結果、ガスプロムが供給量のカットに動いた。民間企業にのみ適用された10%程度のカットでは、現在のところ何ら悪影響を受けていない」と述べた。

■追加のガス供給を求めることはしていない
 
エネルギー省の関係筋は、ロシアからのガス供給減少を理由に、他の供給先に追加供給を求めることはしていないことも明らかにした。

■以前、値下げのキャンセルが伝えられていた

ガスプロムは、今年のはじめトルコの民間企業6社に天然ガスの値下げをキャンセルすると伝えた。
これらの企業とはボアジチガス、エネルコエネルギー、バトゥハットゥ、キバルエネルギー、ユーラシアガス、またシェルエネルギーとのこと。

■2015年は270億㎥

 トルコは2015年にロシアから270億㎥の天然ガスを輸入した。ロシアにとってはドイツに次ぐヨーロッパ第2位の顧客となった。

■40%低下

2月24日、ロシアのトルコへのガス輸出量が267億㎥だったと語る企業は、これは前年比40%減だと強調した。
同社は減少の原因のひとつは気象条件だとし、2月15・16日にイスタンブルの気温が季節平均を上回ったことを付け加えた。

■ガスプロムの声明

ガスプロム・エクスポートは、トルコのガス輸入企業各社との話し合いが前向きに続いていると伝えた。
ガスプロム・エクスポートのプレス関連部門は、トルコとの関係は契約に基づき安定的な形で継続していきたいと述べた。声明の全文は次の通り。「ガスプロ ム・エクスポートと、トルコの天然ガス輸入企業各社との話し合いは前向きな方向で続いています。話し合いが終わり次第、その結果を公表いたします。我々は、トルコの商業的パートナーとの関係を契約に基づき安定的な形で継続していきたいと願っています。」

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( 翻訳者:矢加部真怜 )
( 記事ID:39923 )