タクスィム広場はこうなる?
2016年03月03日付 Radikal 紙


シカゴや北京に事務所を構えるアドリアン・スミス&ゴードン・ギル・アーキテクチャーが、約8年間閉鎖状態にあるタクスィム広場のアタテュルク文化センターに代わって計画している「イスタンブル文化センター」というプロジェクトが、ワールド・アーキテクチャー・ニュースのWAN賞「未来の公共建築」部門において最優秀賞に選ばれた。一体誰が注文したのかわかっていない謎のプロジェクトの一面が、インターネット上に出現した。

2000年代半ばよりこの方「取り壊すか否か」の議論が続いているイスタンブル、タクスィム広場のアタテュルク文化センターは、周知のとおり2008年5月16日にイスタンブル国立交響楽団が行ったコンサートを最後に閉鎖されている。2007年11月、イスタンブル第2保護委員会によって第1文化財に指定されている(つまり取り壊された場合でも同じものを再び建てなければならない)アタテュルク文化センターは、2012年に改築工事が始まった。しかしその工事も、2013年5月には中止されている。

2013年5月以降、閉鎖したまま放置されているアタテュルク文化センターは、最近インターネットに出回っている、あるプロジェクトによって再び脚光を浴びている。というのも、シカゴや北京に事務所を構えるアドリアン・スミス&ゴードン・ギル・アーキテクチャーが、約8年間閉鎖状態にあるタクスィム広場のアタテュルク文化センターに代わって計画している「イスタンブル文化センター」というプロジェクトが、ワールド・アーキテクチャー・ニュースのWAN賞 「未来の公共建築」部門において最優秀賞に選ばれたのだ。一体誰が注文したのかわかっていない謎のプロジェクトの一面が、インターネット上に現れた。

ワールド・アーキテクチャー・ニュースのウェブサイトによれば、コンスティテューション・ガーデンズ(ワシントンD.C.)、マジャール音楽センター(ブダペスト)、ゲーム・ストリート・メッカ(エスビャウ、デンマーク)、カルチャー・ハウス(ボードー、ノルウェー)、台北市立美術館のデザインなどの中から、「イスタンブル文化センター」が最優秀賞を獲得した。審査員会によれば、その理由は「それが持つ多面性だ」という。「イスタンブル文化センター」は、アタテュルク文化センター及び隣接する駐車場の敷地を含む。プロジェクトのイメージに目を向ければ、「イスタンブル文化センター」のプレゼンテーションに関して、次のようなコメントが聞かれた。

「政治運動の中心地であり、イスタンブル新市街の中心地に位置し、地下鉄ネットワークからも近い。観光やレジャーの主要スポットで、レストランやショッピングモール、ホテルが立ち並ぶことで有名なタクスィム広場では……。」

アドリアン・スミス&ゴードン・ギル・アーキテクチャーのウェブサイトは、「文化センター」のコンテンツについて、「オペラ用コンサートホール、劇場、映画館があり、それぞれを融合した複合文化施設」と紹介している。

本紙はスミス&ギル・アーキテクチャー社に対し、「このプロジェクトは何らかの誘致によって計画されたのか、もしそうであれば、どのような人物ないし組織から誘致されたのか」についてメールで問い合わせた。しかしながらそれらについての明確な回答は得られなかった。同社のウェブサイトに掲載されているプロジェクトについてのPDFファイルでも、顧客情報については「非公開」となっている。

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( 翻訳者:今城尚彦 )
( 記事ID:39973 )