ハーメネイー最高指導者「《急進派—中道派》のレトリックを繰り返すことは敵の目的に資する」(3)
2016年02月24日付 Jam-e Jam 紙

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はその上で、核合意後のアメリカの計画について言及し、次のように指摘した。

アメリカは核合意後、イラン、そして地域に対する計画をすでに練っており、その実現を依然として追い求めている。なぜなら、彼らはどの国が地域における自分たちの汚らわしき目的に頑強に抵抗しているのかをよく知っているからだ。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、〔欧米諸国の〕「影響を受けた者たち」を活用することこそ、アメリカがイランでの計画を実現させる手法なのだとした上で、

〔欧米の〕影響の浸透の問題が提起され、〔欧米の〕影響を受けた者たちに対しては注意が必要だといったことが指摘されるようになって以降、国内では動揺して「なぜいつも〔欧米の〕影響を受けた者の問題について執拗に議論が行われるのか」などと口走る者たちが一部に出てきた。しかし、こうした混乱した言動は筋違いであり、的外れだ。

 と述べた。

 同師はさらに、「〔欧米の〕影響、そして〔欧米の〕影響を受けた者の問題は現実のものである。しかし、影響を受けた者たちの中には、自分がいかなる道を歩んでいるのかに気づいていない者たちもいる」と強調した。

 イスラーム革命最高指導者は聡明で経験豊かなイマームが述べた、「敵の言葉が数名の仲介人を経て、信頼できる人物の口から発せられることがときにある」との言葉に触れ、「この『信頼できる人物』は、〔敵から〕金を受け取っているわけでもなければ、〔彼らに〕何らかの約束をしているわけでもない。しかしこうした人物は自覚することなく、敵の言葉を繰り返し、事実上、〔敵の国内への〕影響力浸透のお膳立てをしているのである」と付け加えた。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、ときに自分自身も気づいていない〔敵の〕「影響力を受けた者たち」の実例に触れ、「何年も前のこと、国会の公開議事堂である議員が敵の言葉を繰り返し、イスラーム体制を嘘つき呼ばわりしたこともあった」と述べた。

 革命最高指導者はその他の例にも触れ、次のように付け加えた

我が国の核交渉団が相手側と困難な交渉にあたり、事実上、彼らと闘っていた時のことだ。そのときの交渉団の団長を務めていたのは、現在の大統領だった〔※ロウハーニー大統領が国家安全保障最高評議会の書記を務めていた2003〜4年の頃を指す〕。その頃、〔国会議員の〕一部の者たちが第三種緊急法案を国会に提出したが、その内容は我々の交渉の相手側の主張を認めるものだった。現大統領は当時、この法案を批判し、こうした法案は敵を利するものだと述べたことがあった。

 イスラーム革命最高指導者は全人民、特に国の責任者たちや政治家らに対し、敵の影響力浸透に対しては自覚的に注意を向けるよう呼びかけ、「敵が人民の中に分断を引き起こす目的で、一部のグループないし人物を称賛したならば、躊躇することなく嫌悪の念を示し、彼〔=敵あるいは敵に称賛された人物〕に対して〔明確な〕スタンスをとることが、〔敵の影響力浸透を〕警戒するのには必要である」と指摘した。

つづく


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( 翻訳者:ITO )
( 記事ID:40001 )