レザーイー公益判別評議会書記「CIAのエージェントがイランを訪れていた」
2016年03月01日付 Jam-e Jam 紙

【ジャーメ・ジャムオンライン】公益判別評議会書記は、「最近のことだが、イランへの影響力浸透の命を受けたCIAのエージェントの一人が、ホルダード月(5/6月)にテヘランを訪れ、〔イラン国内の〕すべての大学を視察した。この人物に関して残されている多くの証拠書類については、将来公表することになろう」と述べた。

 ジャーメ・ジャム・オンラインが伝えたところによると、モフセン・レザーイー書記は本日(火曜日=3月1日)、イマーム・ホセイン防衛訓練大学で開かれた第四回「革命防衛隊国防科学・工学全国大会」の席上、〔‥‥〕次のように述べた。

我々は科学や工学技術の面で、我々よりも100年先を進んでいる敵と直面している。敵が我々に対して根本的に問題視しているのは、核爆弾〔をイランが保有すること〕ではない。そうではなく、〔イランが獲得した〕核技術とその進歩を問題視しているのである。ミサイル製造問題についても、彼らが問題視しているのはミサイル製造に対してではなく、彼らが根本的に問題視しているのはミサイル開発の分野で我々が達成した進歩なのである。我々が闘っているのは、科学や工学技術を世界で独占している大国に対してなのだ。

 同氏は、今日の戦争とは工学と科学の戦争なのであり、イマーム・ホセイン大学はこの戦いに向けて準備しなければならないと強調した上で、次のように述べた。

35年間にわたる革命の中で、我々はあらゆる陰謀をチャンスに変えることに成功してきた。我々は戦争をチャンスに変えただけでなく、〔混乱の〕300年間を経て国力の保持にも成功した。我々は戦争や陰謀を求めてはいないが、しかしそれらを撃退することのみを考えるべきではない。むしろ、それを一つのチャンスとして活かすべきだ。

 公益判別評議会書記は発言の別の箇所で、選挙での敵の陰謀に触れ、「先の選挙では、敵は我々に対してソフトな戦争を仕掛けてきた。敵は驚くほどの規模で、サイバー空間やソフトウェア上の利器を用いて、〔戦いの〕舞台に姿を現した」と指摘し、さらに次のように続けた。

こちら側は〔選挙でどの候補者に投票すべきかを有権者に訴える〕リストを発表してきたが、敵は計算された脅迫によって、人々の意識を変化させている。この変化の前では、イラン国営放送ですら太刀打ちできないほどだ。例えば、テヘランにある、あるソフトウェアは地方にはまずないもので、敵はこれを利用して自らの目標を達成しようと試みたのである。

※訳注:上記のレザーイー書記の発言は意味が取りづらいが、彼の言わんとしているのは、次のようなことだと思われる。「こちら側」、すなわちレザーイー氏自身が属している「原理派」は国会ならびに専門家会議選挙向けの候補者リストを作成し、それを有権者に示したものの、「敵」(欧米諸国と国内にいるその仲間たち)はある「ソフトウェア」を用いて、別の候補者(=改革派やラフサンジャーニーに近い人々)に投票するよう有権者の意識を変化させてしまった。そのために国会選挙ではテヘラン選挙区で「原理派」は議席を確保できず、専門家会議選挙では原理派の大物が2名落選するなど、敵の思うつぼになってしまった。しかし地方の選挙区ではそうした「ソフトウェア」がないために、原理派が勝利を収めた云々。なお、ここでいう「ソフトウェア」とは、イランで利用者が急増している「テレグラム」というSNSのことだと思われるが、「テレグラム」自体は、テヘラン以外の「地方」でも広く用いられており、いわゆる「原理派」も選挙で積極的に活用した。

 同氏はさらに、次のように続けた。

最近のことだが、イランへの影響力浸透の命を受けたCIAのエージェントの一人が、ホルダード月(5/6月)にテヘランを訪れ、〔イラン国内の〕すべての大学を視察した。この人物に関して残されている多くの証拠書類については、将来公表することになろう。この人物は〔ゴルバチョフの改革で〕開放化されたソ連邦に行っ〔てソ連邦崩壊を画策し〕た最初の人物であり、核合意後〔イランの体制崩壊を画策するために〕イランにやってきたのである。

 公益判別評議会書記はさらに、「我々が経験している今日の戦争は、ダマスカスの門から始まり、テヘランの路地にまで続いている。彼の地では戦闘が、此の地では抵抗が行われている」と言明した。

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( 翻訳者:STM )
( 記事ID:40053 )