最高指導者、「抵抗経済」を「実行」するための10の処方箋を発表~年頭演説で(3)
2016年03月20日付 Jam-e Jam 紙


 師はその上で、次のように付け加えた。

こうした危険な考え方が本当に意味しているのは、イラン・イスラーム共和国は少しずつ自らの力と安全の基盤となるものを放棄し、イスラームの名の下で、イスラーム体制の枠組みの中で堅持されてきた基本的な事柄、例えばパレスチナやイエメン、バーレーンといった諸国民の抵抗を支持し、彼らに対して政治的な支援を与えるといったことをやめ、自らの立場をアメリカの望みに近づけるべきだ、ということなのである。

 イスラーム革命最高指導者はさらに、「こうした特殊な考え方によれば、イラン・イスラーム共和国は、シオニスト体制に友好の手を差し伸べた破廉恥きわまりない一部のアラブ諸国のように、シオニストという敵とも折り合いを付けるべきだ、ということになるだろう」と述べた。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、こうした危険な考え方の延長線上には「漸次的後退」があると強調した上で、「もしアメリカの望み通りに行動すれば、イラン・イスラーム共和国は自らの防衛手段をも放棄し、アメリカからの強欲かつ多種多様な『なぜ』の声に対して、永久に回答をする羽目に陥るだろう」と指摘した。

 師はイランが行ったミサイル演習について、西洋の各メディアが最近、騒がしいプロパガンダを繰り広げたことに触れ、次のように述べた。

アメリカは時折、何千キロも離れたペルシア湾地域で合同演習を行っているというのに、イラン・イスラーム共和国が自らの家の中、自国の安全が確保されるべき聖域の中で演習を行ったことについて、彼らは騒がしく言い立てるのである。

 イスラーム革命最高指導者はその上で、こうした「特殊な考え方」を受け入れるならば、アメリカの過大な要求や同国を前にした〔イランの〕後退も止まることがなくなるだろうと強調し、次のように付け加えた。

こうした漸次的な後退を続けるならば、「なぜ革命防衛隊やゴドス部隊を設立したのか」、「なぜ国内政治をイスラーム法上の基準に合致させねばならないのか」、「なぜ三権はイスラームの聖法に則って動かねばならないのか」、「なぜ護憲評議会はイスラーム法に反した法律を承認しないのか」などの声を発するアメリカに対して、イラン・イスラーム共和国は当然のように説明を余儀なくされてしまうだろう。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はさらに、「もしアメリカに対して妥協をすれば、敵は少しずつ前進を続け、イラン・イスラーム共和国は中身のない空っぽの状態になり、外見だけが残される、といったことになってしまうだろう」と強調した。

 師はさらに、「《敵の望む考え方》によれば、もしイラン国民がアメリカの悪事から楽になりたければ、イスラーム共和国の中身を、イスラーム的な考え方を、そして自国の安全保障を断念しなければならなくなるだろう」と付け加えた。

つづく


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( 翻訳者:OM )
( 記事ID:40123 )