アンカラ県警本部長のおとり捜査、だれも見抜けず
2016年04月05日付 Milliyet 紙

アンカラで起きた爆弾テロの後、アンカラへ任命されたマフムト・カラアスラン県警本部長は、3日間、偽のナンバープレートを付けた車で走行したが、止められることはなかった。本部長はこの弱点を指摘し、警察官に警告した。

3つの自爆攻撃の舞台となったアンカラ市に3月17日に県警本部長として任命されたマフムト・カラアスラン氏は、3日に渡って「変装」して安全性の検査をした。バシュケント大通りで偽のナンバープレートを付けた車で走行した。ソズジュ紙のカーミル・エルボル氏の記事よれば、新県警本部長のカラアスラン氏は、警察が捜索している「盗まれた」プレートを付けた車で1400台のMOBESEカメラによって24時間監視されている大通りや主要な幹線道路を走行した。41枚のプレートが取り付けられた車はどれ1つとして警察官によって見つかることはなく、アンカラの513箇所にあるMOBESEやプレート認証システム(PTS)のカメラでも確認されなかった。

■責任者に警告

マフムト・カラアスラン氏は、3月19日~21日に偽のナンバープレートを付けた車を使って行った「抜き打ち」調査で一度も検問で止められなかったことに対してとても怒っている。この調査の後、カラアスラン氏はMOBESEの責任者たちを始めとする治安維持を支える警察のチーフたちを厳しく警告した。

■差し押さえの車

トルコ全土に適用されており、MOBESEという名の都市治安管理システムでは、盗難車や司法機関によって捜索されている車に関する登録情報のみを受け付ける仕組みであった。MOBESEでシステムが重くなるという理由で、差し押さえや捕まえるべき車、また、APBとして知られている 「ツイン」のナンバープレートに関係する登録がされていないという。

■アンカラで3台の盗難車で攻撃

2月17日にメラシム通りで空軍司令部に属する軍職員送迎バスを狙った自爆攻撃では、「盗まれた」と警察に伝えられていた爆弾を積んだ車が使われた。PKK(クルディスタン労働者党:非合法)メンバーのアブデュルバキ・ソメルは、イズミルから盗まれたと伝えられる34HF3100というナンバーの車を用いて自爆攻撃を行った。攻撃で29人の軍人が殉職し、61人もの人が怪我をした。

PKKのセヘル・チャーラ・デミルとオズギュル・ウンサルも3月13日夕方シャンルウルファから買い取った34HGH44というプレートのBMW社の自動車を使用してギュベン公園で自爆攻撃を実行した。37人が亡くなった攻撃では、125人が怪我をした。

アンカラで2015年10月10日に平和集会に出席したグループに対してイスラム国(IS)のテログループによる2つの自爆攻撃が実行された。この酷い攻撃で103人の命が失われ、246人が怪我をした。

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( 翻訳者:佐藤彩乃 )
( 記事ID:40202 )