エジプト:政府は中間層の下落を押し止められるか?
2016年04月13日付 Al-Ahram 紙


■政府の声明から読み解く中間層の侵食

【ワグディー・リズク】

中間層は社会の中で大きな重要性を持つ。なぜなら中間層は、どの国にとっても推進力であり、強固な中核であり、その内部に国民のあらゆる職業集団を含んでいるからである。中間層は、「困窮の状態」から抜け出すための開発の牽引車であり、社会運動の基本的かつ主要な中心である。中間層は、独立、地位と協調の確立、国家建設における責任、そして政府を監査する役割を担うものとなる。

この階層は抵抗の最前線に位置し、国際的な経済状況の結果、長年にわたって「侵食と分解」の状態に苦しんでいる。この経済状況はエジプトを後戻りさせ、無理やりエジプトに押し付けられたものであり、それによって、生活費や住居費、治療費の高騰、給料や公的サービスの低下が生じている。国民は二度の革命を起こし、改革と建設のやり直し、正義の実現、機会の均等、そして社会と生産の柱であり、国家の魂とみなされるこの中間層の維持を求めてきた。この度、政府の声明が発表され、国民のための将来の展望が描き出された。その中心には中間層が据えられている。

われわれはこの特集記事において、この声明を精読・分析し、その本質から現状を把握することに努める。それは中間層を維持するため、諸国と比肩し、国際的水準を超える数字を持つ国民経済を立て直すことを望むためである。……本来エジプトはそうした立場に値するのだ。

刑法学教授のハサン・アブドゥルカリーム・ガマスィー博士は以下のように見ている。この声明は、定められた目標を一定期間内に達成するための戦略的な視野を欠いている。つまり実行のための仕組みや時間的な予定を定めることなく、単に希望を表明しているにすぎない。この声明では、提示された諸政策の実施において政府が依拠するべき資金源について言及されていない。政府は社会の中でもっとも窮乏する層や貧困層に対する社会的公正の実現を約束したにもかかわらず、現実的にはこれらの約束を実行するいかなる仕組みも設けていない。現実には継続的な物価の高騰や電気料金の上昇が生じ、多くの国民がいままさに補助の傘から押し出されようとしているにもかかわらず、である。

同博士は次のように強調した。正しい意味での社会的公正は、補助の提供や価格の低下に限定されるものではなく、国家が包括的かつバランスのとれた政策パッケージを持つことにも関わる。このことは政府の声明では十分に扱われていなかった。そうした政策の中で最も重要なものは、貧困層が優れた教育を受ける権利であり、それは政府が公立学校の損なわれた評判を挽回することを通じて行われなければならない。もうひとつは優れた医療サービスを提供することである。多くの公立病院において医療サービスの水準が低下していることに、国民の多くが苦しんでいる。また、政府声明は、腐敗と縁故主義、賄賂の根絶を明示した特定戦略を提示する必要があった。同様に、国家予算は、国家および政府の実績を数字によって表現したものでなければならなかった。そうでなければ、声明の中で示された指数や平均は、現実の財政・金融政策にもとづいたものとはならず、いかなる形においても一般大衆のためになるものとはならないだろう。

(後略)

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( 翻訳者:川満友梨映 )
( 記事ID:40263 )