欧州議会、悪口三昧のトルコレポート承認
2016年04月14日付 Cumhuriyet紙

欧州議会は、全文にわたってアンカラ政府に対する厳しい批判を突きつけているトルコレポートを多数決で承認した。欧州議会のオランダ人議員であるカティ・ピリ氏は、ビザの撤廃に対しても悲観していると述べた。

欧州議会のオランダ人メンバーであるカティ・ピリ氏が作成した「トルコレポート」が今日、欧州議会総会にて議決され、多数決で承認された。今日まで準備されたこの最も否定的なレポートでは、トルコに対する非常に厳しい批判が書き連ねられている。レポートには、クルド問題や報道の自由などについての批判とともに、レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領に対する批判が書かれている。

ヒュッリイェト紙のギュヴェン・オザルプ記者の情報によると、トルコレポートでは全文にわたって批判が繰り広げられている。本文は以下のようである。

■コペンハーゲン基準からの乖離

欧州議会は、トルコが民主主義・法治主義という領域における後退により、改革のスピードが近年遅くなっていること、また司法の独立・ 集会と言論の自由・人権・法治主義に対する敬意などのいくつかの領域において、徐々にコペンハーゲン基準から乖離するような後退が見られることに懸念を表する。

■メディアへの攻撃は防がれるべき

トルコは、記者に対するあらゆる脅迫に対して対処をはかるべきであり、記者に対するあらゆる攻撃、脅迫について調査すべきであり、メディア組織に対する攻撃を積極的に防ぐべきだ。メディアとインターネットにおける自由な論議を妨げる緊張した政治的雰囲気を除くべきだ。欧州議会は、多くの新聞に対して行われている、不法な激しい弾圧を非難する。

■PKKは武装解除すべき

クルド問題には、暴力による解決策はない。欧州議会は、テロ組織リストに名を連ねるPKK(クルディスタン労働者党:非合法)が暴力に回帰していることを非難し、彼らを認めない。PKKは武装解除し、テロ戦術を放棄し、平和的かつ合法的なやり方で主張すべきだ。対テロ戦が、トルコの合法的な権利であるのは明らかだ。対テロ作戦はバランスの取れたものであるべきであり、全体的処罰の形を採るべきではない。欧州議会は、治安部隊や市民に対するPKKの攻撃を強く非難する。

■進捗報告の延期

欧州委員会が2015年進捗報告をトルコの選挙後に先送りにしたことは、難民問題におけるトルコ政府の協力への見返りに、EUが基本的な権利に関して口を噤んでいるという印象を与えたため、間違った決断だったと信じている。

■改革の状態

司法、基本的な権利、公正、自由そして治安の面で、早急な改革が必要だ。

■大統領への非難

欧州議会は、思想・表現の自由とメディアの独立がヨーロッパの基本的な価値であることを再度強調し、ジャン・デュンダルとエルデム・ギュル両記者の解放を歓迎し、[この件に関して]憲法裁判所に対する大統領の声明を非難する。欧州議会は、拘束されている記者を即座に解放することを要求し、トルコ国家元首の権力濫用が度を増していることを深く懸念している。

■対汚職闘争

対汚職闘争は、トルコがまず初めになすべきことの一つだ。トルコ政府は汚職に対して、あらゆるレベルの闘争を行う意図があるということを、明白で首尾一貫した形で示すべきだ。

■世俗主義的な生活様式への敬意

欧州議会は、ヨーロッパの価値に合うよう、信仰を持つものと同じように世俗主義者に対してもそれぞれの生活様式について敬意を払うことと、国家と宗教が分離された状態が続くことの必要性を強調する。

■女性への抑圧

女性への抑圧が非常に激しいことは、懸念材料だ。関連した法律の適用には不足がある。

■知識人の捜査

平和のための決議に署名したために、1000人以上の研究者を弾圧し捜査するに至ったことは残念である。

レポートの大部分が不都合な内容で占められた一方で、トルコのシリア難民問題に対する取り組みや、トルコがEUから見て重要な戦略上のパートナーであること、また外交や安全保障に関してEUとトルコの間で緊密な対話がはかられていることは、評価される点として記されている。

■ビザの撤廃

レポートを作成したピリ氏は、ストラスブールでの欧州議会で「トルコとのビザ撤廃」に関して発言をおこなった。abhaber.comの記事によれば、トルコ政府側が「六月に撤廃」としたビザ問題は「悲観的」であるとし、「ここ二年の進捗状況をみるに、法律が短期間に通過する必要があることに注意を払えば、このことは不可能のように見える」と発言した。

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(翻訳者:神谷亮平)
(記事ID:40270)