イスラム協力機構総会、イスタンブルで開催
2016年04月14日付 Hurriyet 紙


エジプトはイスラム協力機構の議長国ポストをトルコに譲渡、イスラムサミットではシュクリー外相が同国を代表した。外相は、自分の声明がシシ・エジプト大統領のものだと語り、声明の後トルコを離れた。

 イスラム協力機構の議長国ポストをトルコに譲渡したエジプトのサミーヒ・シュクリー外相は、イスラムサミット開始時の譲渡式で各国代表者に挨拶した。話の冒頭、エジプト大統領のアブドゥルファッターフ・シシの声明を読み上げると述べた。

 アル・ジャズィーラの報道によると、シュクリー外相は声明を読み上げた直後トルコを離れるため空港に向かい、サミットの記念撮影にも加わらなかった模様だ。

■エジプトは建設的な役割を果たすべく努めた

 シュクリー外相の「シシ大統領のメッセージ」とする声明は次の通り。
「エジプトはイスラム協力機構第十二期議長国として、イスラム諸国の利益を守るべく建設的な役割を果たした。テロや虐殺は近年になって現れたものではないし、地域限定的な動きでもない。そもそも背景には単に外的要素だけでなく内的要素も存在する。そこで、ヨーロッパ諸国がたどり着いた力の均衡をもたらさなければならない。これは、ある国が他国に侵攻しないという原則に基づいている。現代には冷戦を経験した。米国とソ連の間に力の均衡が生み出されたが、 実戦には至らなかった。90年代以降、ソ連の崩壊とともに西側が強勢となり、そのモデルが広まり始めた。このモデルが他に強制された。他方が持つ特性には配慮せず、復興について何ら行動されることはなかった。イラクは占領され、残念ながら結果的に崩壊したため、イラク軍がイスラム国(IS)に対して効果的に闘えていない様を目の当たりにしている。

 そして再び、一方が近隣諸国へ介入し、あるいは宗派的なアプローチをすることで戦闘に拍車がかかっている様を目の当たりにしている。このようなことは承服できない。

■協力を訴える

 ここ数か月で戦闘はますます激化している。テロ組織は更に行動を活発化させている。ロシアや米国の政策一致や、我々のこれに関連した努力の結果、局所的には事態に改善が見られる、よい歩みである。これは、危機が国際的なルールの中で解決することの重要性を示している。地域各国の特性にも配慮しつつ、 各国諸地域の利益に向けたステップが重要だ。

 そこで兄弟たる諸国間の協力を訴えたい。各地域組織が積極的に行動することが大切であり、その筆頭はイスラム協力機構だ。戦闘へと至るあらゆる動きに対して闘っていかなければならず、市民間の連帯も強化していかなければならない。

 一方でのポイントはイスラムフォビア(訳者注:イスラム恐怖症)だ。人権の明確な侵害であり、イスラムの神聖性に対し、『表現の自由』の名の下に攻撃が続い ている。我々自身も寛容性を増すような仕組みを作らなければならないし、各一神教の間で真の対話をしなければならない。一切の政治的偏重やダブルスタンダードを排し、敬意をもって行動しなければならない。国益ばかりを主張し、国際的な価値を蔑ろにするのは正しくない。」

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( 翻訳者:貝瀬雅典 )
( 記事ID:40273 )