エルドアン大統領はほんとうにマルマラ大卒といえるのか?
2016年06月03日付 Cumhuriyet 紙

ここ最近、再び話題になったタイイプ・エルドアン大統領の「論争を呼ぶ卒業証書」について、マルマラ大学が書面で発表を行った。

大学は疑いについて「不当」かつ「根拠がない」と評価し、エルドアン大統領が同大経営学科の卒業生であることを明言した。

メフメト・エミン・アラト学長の署名が入った書面では、「2011年4月1日、大統領閣下に授与された『写し』について、卒業証書の『写し』の公的・法的効力が知られず、あるいは知られているにもかかわらず意図的に無視された主張が、『権利』と『法律』の関係から見て、良い意図に結びついていないことは明らかだ」と述べられた。

■「主張には法的、公的、歴史的根拠が何もない」

発表ではソーシャルメディア上にあげられた卒業証書の画像と「偽の卒業証書」は事実に基づくものではないとされた。
「また、卒業証書をもらっていない、もしくは紛失した全ての卒業生には、現行の学部登録に基づき卒業証書が与えられると法律で定められているのは周知のこととだ。それにも関わらず、「個人に強く結びついた権利」である公式な卒業証書に関して、ウェブや紙媒体のメディアで報じられた「偽の卒業証書」説には、法的、公的、歴史的根拠はひとつもない。」

学長はこれらの説は間違った情報に基づいていると主張し、この種の問題が騒がれ続ければ法的手段に出ると語った。

■「エルドアン大統領は経営学部卒」

エルドアン大統領の卒業証書に関する議論の焦点は、エルドアン大統領が卒業した学科と学部が当時なかったことに関係している。

大学によると、エルドアン大統領が1974年にイスタンブル経済・商学アカデミーに属する4年制のアクサライ経済・商学高等専門学校に入学し、1981年2月に卒業した。しかしアクサライ経済・商学高等専門学校はベヤズト財務会計高等専門学校と統合して商学部に姿を変え、エルドアン大統領はスィナン・アルタン教授の署名付きの暫定的な卒業書類をもらったという。

その後エルドアン大統領の要求に基づき卒業証書が「経営学科卒業」と修正され、2012年3月23日には商学部が経営学部に統合されたと述べられた。

■議論を呼んでいる登録はシステムにもある

エルドアン大統領の卒業証書に関する登録はマルマラ大学のホームページから見ることができる。

一方、先日マルマラ大学の卒業証書確認部門にアクセスできず、システムが閉鎖されたと言われていた。しかし今は、エルドアン大統領が経営学科を卒業したことに関する卒業証書の登録にアクセスできるようになっている。

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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:40619 )