パレスチナ:イスラエル、パレスチナ人数百人に対し、金曜礼拝のためのエルサレムの立ち入りを禁止
2016年06月10日付 al-Quds al-Arabi 紙


■イスラエル、パレスチナ人数百人に対し、金曜礼拝のためのエルサレムの立ち入りを禁止

【ラーマッラー:カイス・アブー・サムラ、アナトリア通信】

イスラエル占領当局は金曜日(10日)の朝、数百人のパレスチナ人に対してエルサレム市への立ち入りを禁止した。イスラエルの厳しいセキュリティ体制が敷かれているエルサレムへ向けて、ラマダン月最初の金曜日のアクサーモスクでの合同礼拝に参加しようとヨルダン川西岸諸県から多くの人々が押し寄せている。

アナトリア通信の特派員によると、イスラエル軍はイスラエル政府の決定に基づき、45歳以下の男性に対しては特別入構許可証を所持していてもエルサレムに入ることを禁止した。同政府は、水曜日(8日)にテルアビブでパレスチナ人の攻撃によってイスラエル市民4人が殺された直後に、パレスチナ人に対してエルサレム立ち入りを制限した。

ダルウィーシュ・ナージーさん(40歳)は、ラーマッラーとエルサレムを隔てるカランディ-ア軍事検問所でエルサレムへの立ち入りを禁じられた直後に、本通信特派員に次のように語った。「私はアクサーモスクでの金曜合同礼拝に参加するために、夜中の2時にジェニン市(西岸地区北部)を出発し、入構許可証を持っているというのにエルサレムに入ることを禁止されました。」

ナージーさんは4人の息子を連れており、続けて以下のように話した。「私たちはただ礼拝するためだけにやって来ました。どうやって私がイスラエルの安全を脅かすというのでしょうか。彼ら(イスラエル)はパレスチナ人の移動を制限したいだけであり、私たちはエルサレムとアクサーモスクに行けなくなってしまいました。」

彼の近くにいたハーリド・ムハンマドさん(33歳)も、本通信特派員対し「私はカランディーア検問所を通ってエルサレムに入ることを理由もなく禁じられました。彼らは、私たちにそうさせたくないだけなのです。」と言った。

青年は続けてこう語った。「私はアクサーモスクに行こうと何度でも企てることでしょう。もしまた禁じられたら、私は分離壁を乗り越えてエルサレムへ入っていきます。 (中略) 私たちがここにいるのはただアクサーモスクで礼拝をしたいからであり、それは国際法によって保障された権利です。だがイスラエルはみずからを超法規的な存在であるかのように考えています。」

同特派員によると、カランディーア検問所にはエルサレへの立ち入りを禁止されたパレスチナ人が数百人もいた。

(後略)

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( 翻訳者:甲斐江里子 )
( 記事ID:40656 )