高校入試統一試験、東部地域から最優秀者
2016年06月12日付 Hurriyet 紙


シュルナク県イディル郡で、PKKテロリストによって燃やされたヴェイセル・カラニ中学校、共和国中学校、ベネル・コルダン中学校で学ぶ生徒たちが、高校入試統一試験(TEOG)で大きな成功を収めた。

テロリストの逮捕や爆発によって粉々にされた塹壕の閉鎖、バリケードの撤去、市民の生命と財産の安全の確保のために、2月18日に外出禁止令が発令されたイディル郡で、トルコ軍と治安部隊によって始められた「殉職者特別行動警察官エルスィン・ユルドゥルム作戦」は、43日後の3月31日に成功に終わった。

PKKテロリストらが、これらの作戦行動の前に同郡で生徒や教師たちを継続的に脅し、学校を放棄させ火を放ったため、ジュムフーリイェト中学校、ヴェイセル・カラニ中学校、ベネル・コルダン中学校の生徒たちに国民教育省よりバトマンとマルディンの寮付きの学校で代替の補講が行われた。
これらの学校で教育を受けた生徒たちは、テロ攻撃にもかかわらずTEOGの第2期試験で成功を収めた。生徒たちのうちの1人がトルコ1位の中の1人となり、他の数人も2位や3位となって郡の誇りとなった。

■生徒たちは幸せ

TEOG試験で120問に正解しTEOGトップの1人となったヴェイセル・カラニ中学校8年生のユヌス・オゼルさんは、会見で、非常に困難な過程を経て、国民教育省に与えられた補講のおかげでこの成功が実現されたと述べた。オゼルさんは、補講が自分たちにとってとても重要だと述べ、「私たちの学校がテロ事件によって閉鎖されたことは残念でした。私たちの成功は、大いに一日中補講で私たちを大事にしてくださった先生方のおかげです。支援してくださったことを先生方に感謝します」と述べた。

オゼルさんは、成功は忍耐と努力のおかげだと強調し、仲間たちにたくさん努力すること、インターネットから離れることを勧めた。
オゼルさんは、明確なプログラムの中で勉強したと延べ、「与えられた授業のプログラムに従っていました。世界とのつながりを切りました。インターネットのことを忘れました。成功するためにはまず信じることが必要です。私も成功を信じ、成功しました。夜中まで勉強し、このおかげで成功しました。成功した生徒となることためには、まずインターネットとテレビのことを忘れることが必要です」と述べた。

試験で120問中119問を正解したベネル・コルダン中学校の生徒の1人バラン・イナンさんも、郡で経験した苦境を自分たちの勉強に反映させないよう頑張ったと言う。イナンさんは、補講で教師たちから大きな支援を受けたと説明し、教師たちから教育とともに家族のような愛情も受け、このモラルとモチベーションからも成功がもたらされたと述べた。
ジュムフーリイェト中学校の生徒、エリフ・オリュンチさんも、経験した事件によって精神状態がTEOG試験において妨げになるのではないかと考えたが、教師たちが信じてくれたおかげで成功を収めることができたと述べた。オリュンチさんは、補講ではとてもよい勉強の環境があったと述べ、次のように続けた。「研究授業のおかげで、充実した3ヶ月間を過ごせました。後れを取っていた授業を受け、同時にTEOG試験に備えました。とても有意義に過ごしました。先生方と支援して下さった方々に感謝しています。試験では、120問中119問正解しました。」

■テロは教育の妨げとならない

ヌレッティン・ユルマズ県教育局長は、マルディンとバトマンで7,265人の生徒が補講のため送られたと明らかにした。ユルマズ教育部長は、「シュルナク県および各郡はテロ事件によって大きな負の影響を受けた。60校近くの学校がテロ組織によって燃やされ、学校に被害が出た。生徒たちは学校に行けなくなった。外出禁止令の後、教育を停止せざるをえなくなった」と話した。ユルマズ教育部長は、生徒たちはマルディンやバトマンの寮付きの学校に送られたと述べ、次のように述べた。「危機があったが、我々はこの危機を機会に変えることを知っていた。生徒たちの不足していた教育を補った。生徒たちに週6日で8時間の予備教育を受けさせた。今日この結果を光栄に思っている。支援について国民教育大臣と我々の知事に感謝している。シュルナク中で7,632人の生徒が周辺の郡で予備補講に参加した。1万人の生徒が週末に補講を受け続けている。」

■生徒たちはバリケードの中から出された

イディル・ジズレ両郡での補講のコーディネーターを務めたメフメト・シリン・アルスラン郡教育局長は、年明け以来テロ組織の学校への教育妨害を目的とした攻撃によって生徒や教師が経験した逆境が、国民教育省の補講プロジェクトによってアドバンテージに変わったと述べた。
アルスラン教育局長は、「生徒たちは塹壕とバリケードの中から出され、教育を受けている」と述べ、次のように続けた。「通りに塹壕が掘られ爆弾が置かれたにもかかわらず、生徒たちは大きな勇気と強い意思で学校に通い勉強を続けた。もちろんこの状況はテロ組織を不快にさせた。我々は子どもたちを学校に行かせることに危険を感じ始め、学校は燃やされた。国民教育省はこの苦境を見て、補講によってこれらの苦境を最小化した。ミドヤトやバトマンでの補講がTEOG試験での生徒たちの成功に活かされ、これらの教育の有効性を目の当たりにすることができた。イディルでは1,500人の生徒が補講を受けた。」

イディルで5年間英語教師を勤めているエルヴァン・アクバルさんは、困難にもかからわず生徒たちがTEOG試験で成功を収めたことを光栄に思うと述べた。アクバルさんは、生徒たちとともに非常に困難な状況を経験したと述べ、イディルのほかにミドヤトやバトマンでも教育が続けられていると述べた。家々や学校が被害を受けた生徒たちの家族となるよう努めたと述べ、「彼らは新たな学校や新たな友人たちに適応することができました。彼らも故郷で起きた不快な事件をわきに置いて、授業で成功を収め、TEOGで私たちにこの成功をもたらしました」と述べた。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:40667 )