トルコ式グリーンカード「トゥルクアズ制度」はじまる―外国人滞在
2016年06月25日付 Milliyet 紙

トルコは技能を有する外国人労働者に対し、米国における「グリーンカード」制度に類似するシステムを導入する。これにより、難民をはじめ、能力のある外国人労働者を対象としたトゥルクアズ・カードシステムが導入される。トゥルクアズ・カードは外国人にトルコでの無期限の就労と居住を可能にするものである。

政府は昨日、外国人の未登録就労の防止と、トルコ人と外国人の労働力のバランスを考慮しつつ、技能を有する外国人労働者を活用するために、「グローバル労働資本に関する法案」をトルコ大国民議会に提出した。この法案の主な内容は次の通りだ。

■科学技術への貢献

・教育レベル、職業キャリア、科学技術への貢献と戦略的重要性を認められた特定分野において、抜きんでた高い能力をもつ外国人に対し、トゥルクアズ・カードという名称の新就労許可システムが運用を開始する。
・トゥルクアズ・カードは外国人に対するトルコでの無期限の就労権、ひいては居住権を保障する。また本カードを保持する外国人の配偶者および子女にもトルコでの無期限の居住権が与えられる。
・トゥルクアズ・カードを保持する外国人は、無期限の就労許可が保証する権利に浴する。
・トルコで高等教育委員会(YÖK)の正規教育プログラムに登録された外国人留学生に対し就業権利が与えられる。2年制および4年制大学の1年次以降パートタイムで就労可能となる。

■追跡システム

・労働・社会保安監督局において国際労働資本ポリシー合意が形成される。これに伴い、国際労働資本ポリシー諮問委員会が発足される。
・同委員会は、外国人投資家や技能を有する外国人への就労許可付与に関して客観的な基準を設定し、諸外国で導入されている点数システムを導入する。
・省庁主導の国際労働資本監督局が設立される。
・外国人は労働に従事し始める前に許可を取得する。
・トルコ国籍法に沿った手続きによりその離脱が認められ、トルコ国籍を失った者であれば、就業許可なしに就業することができる。
・外国人申請・評価・追跡システムが導入される。労働者は、在住地方、県、部門、職場をもとに追跡可能となる。これは無届の労働に対して有効な対策となるだろう。
・高等教育機関で働く外国人教員には高等教育委員会(YÖK)から就労許可が発行される。
・研究開発に携わる外国人は科学産業技術省が、自由貿易圏で働く外国人は経済省が各省の裁量により申請を行うことができる。

■選挙権・被選挙権

・この法案により、外国人に対する無期限の就労許可および自営業許可を与えることが可能となる。トルコに長期間居住する、あるいは最低8年間正式な就業許可を得ている外国人であれば無期の就労許可を申請することができる。また、この就労許可をもつ外国人は、長期の居住許可が保証するすべての権利の恩恵を受けることができる。但し、選挙権と被選挙権、公務員として採用される権利、および兵役義務は発生しない。

・専門職に従事する外国人は、自営業許可を受けることも可能である。この許可は、その外国人の氏名と口座に対して営業の許可を与えるものである。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:40745 )