ハイバトッラー・アーホンドザーデ、ターリバーンの新指導者に選出
2016年05月26日付 Iran 紙


【イラン紙20面】ターリバーンはついに、自身の指導者であったムッラー・アフタル・マンスールが殺害されたことを正式に認め、パキスタン・バルーチェスターン州の中心都市クウェッタで最近開かれたグループ内の秘密会議で、ターリバーンの新指導者として尊師ハイバトッラー・アーホンドザーデを選出した。同グループはまた、スィラージュッディーン・ハッガーニーとその息子ジャラールッディーン・ハッガーニー(ハッガーニー・ネットワークの指導者)、そしてムッラー・ウマル(ターリバーンの創始者)の息子ムッラー・ムハンマド・ヤアクーブの3名を彼の補佐官に指名した。

 イラン学生通信がスカイニューズ・アラビアの報道として伝えたところによると、ターリバーンの新指導者が指名されたのと同時期に、カーブル西部では自爆攻撃が発生し、11名が死亡、4名が負傷した。マイダーン・ワルダク州検察の職員らが乗った車両を標的としたこの自爆攻撃について、犯行への関与を認めた人物ないしグループは今のところないが、バルフ州知事のアター・モハンマドヌール氏は、ターリバーンがこの攻撃に関わったのであり、同グループは今後、ムッラー・アフタル・ムハンマド・マンスールの死の重要性を小さく見せるために、攻撃を増やす可能性があるとの見方を示している。

 専門家らの見立てによると、ムッラー・アフタル・マンスールが殺害されたにもかかわらず、ターリバーンは「複数の頭をもつヒュドラー」のごとくであり、こうしたこと〔=ムッラー・マンスールの殺害〕があってもターリバーンは一時的にダメージを負うにすぎないという。

 ターリバーンの新指導者はアフガニスタンおよびパキスタンで宗教的な教育を受けた人物で、彼は「モウラヴィー」(尊師)および「シャイホル・ハディース」(ハディースの老師)の称号で呼ばれている。彼はパシュトゥーンの「ヌールザーイ族」の出で、アフガニスタン南部カンダハール州の出身である。

 ターリバーン報道官の一人であるザビーフッラー・ムジャーヒドはBBCニューズネットワークに対し、同グループの新指導者ハイバトッラー・アーホンドザーデはターリバーン統治時代には軍事裁判所の判事を務め、1380年〔西暦2001年〕秋のアメリカによる対ターリバーン攻撃後は、ターリバーンの裁判長に選出された人物であることを明らかにした。彼はターリバーンの元指導者ムッラー・ウマルの死後、前指導者ムッラー・アフタル・ムハンマド・マンスールの補佐官に任命されていた。

 ターリバーンの新指導者の前途は困難に満ちたものになるだろうと予想されている。同グループが直面しているもっとも重要な問題の一つに、アフガニスタン政府との戦闘を続けるのか、それとも対話をするのかについて、決定しなければならないことが挙げられる。アーホンドザーデが直面しているもう一つの重要な問題は、ターリバーン内に新たな分派が生まれ、ターリバーンの勢力が減退したり、この分派が〔別の〕テロ組織に合流したりするのを防ぐことである。

 こうした中、アフガニスタン「イスラーム党」の指導者グルバディーン・ヒクマティヤールは昨日(水曜日)、ムッラー・アフタル・マンスール殺害に関し、ターリバーンにお悔やみを述べつつ、同グループのメンバーらに対し、自身が率いる党との連合結成を呼びかけた。ヒクマティヤール率いる党は最近、カーブル政府と和平合意を結んでいる。

Tweet
シェア


原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:MS )
( 記事ID:40770 )