クレリ士官学校生、62名逮捕―その舞台裏
2016年07月21日付 Hurriyet 紙


クーデター未遂の捜査の一環で、クレリ士官高等学校の9,10,11,12年生の士官学生62名が逮捕された。生徒らはカクテルパーティーがあると学校へ呼ばれ、訓練という名目で空の弾倉付きG3ライフルが渡され、成功すれば追試に合格すると約束されたということが明らかになった。

イスタンブル県共和国首席検事局によるクーデター未遂関連捜査で、当直裁判所に送られた62名の士官学生の事情聴取が終了した。クレリ士官学校で学ぶ14歳から17歳の62名の学生は事情聴取において罪を否認したことがわかっている。

学生たちは事情聴取で類似する表現を使い証言し、2016年7月15日には追試の学生のみが学校におり、ほかの学生は保護者への電話で「学校で15:00にカクテルパーティーがある。おたくのお子さんは参加できます」と告げられたといったことがわかった。

この招集をうけ学生らは15:00に学校に行ったものの、カクテルパーティーがまず18:00に、その後21:00にまで延期されたと告げられたという。 20:30ごろに全学生に、迷彩服を着ろ、訓練がある、という連絡がされ、今まで全く武器を持ったことのない者も含まれる学生らに空の弾倉付きのG3ライフルが配布されたという。さらには何人かの学生には、訓練が成功すれば追試に合格すると約束がされた。

■11年生は学校の守備を担当

完全武装をした学生らの一部はキュチュクスへ、一方はベイコズへ派遣されるなか、11年生の学生らは学校の守備を担当させられたという。市民が学校前に集まったため司令官らが学生を後退させ、群衆を解散させるために中佐や兵士が上空に威嚇発砲したと述べられた。

■大統領がテレビに出て、クーデターを知る

事態が拡大して学生らは学校へ再び戻され、クーデター未遂がおきていることを彼らが知ったのは、大統領がテレビ番組で行ったビデオ通話を見てからだったとわかった。司令官らがテレビを消し学生らに就寝し翌朝早く起きるように指示したとのべられた。

■家に帰るために学校から出て、逮捕

翌朝起きた学生たちへは家へ帰るよう、追試を受ける学生のみ学校に残るように告げられたと述べられた。家へ帰るために学校を出た学生らは、クレリ士官学校の200メートル先で、別の学生は学内で逮捕されたとわかった。

■監視下の釈放処分は不十分

当直裁判所は62名の学生全員を「トルコ共和国政府の転覆と業務妨害行為」と「憲法にのっとった秩序の転覆行為」の罪で逮捕した。決定では、不明点を全くのこすことなくすべての要素でもって罪が明らかにされるかたちで裏付けられること、このようにして容疑者に対して起こされるであろう裁判で正しく判断されることの点で、容疑者たちの釈放はふさわしくないだろうと述べられた。監視下の釈放処分は、この問題を取り除き、起こりうるマイナスの結果を回避するものでないと述べられた。

■証拠を隠滅し活動を再開する疑い

決定で、ギュレン教団メンバーとして罪を問われた被告と容疑者らが逃走したことがあげられ、「捜査対象事件に関する原告・被害者すべてが確定され、容疑者について主張や証言が得られていないこと、証拠を集める作業がいまだ継続していることを理由に、かれらが証拠を隠ぺいしたり捜査対象になる活動を再び行ったりしうるというような強い疑念を裁判所に抱かせた」と述べられた。
14-17歳の62名の士官学生らは、逮捕決定ののち刑務所に送られた。

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( 翻訳者:吉岡春奈 )
( 記事ID:40930 )