モロッコ:アフリカ連合の28ヵ国が西サハラの資格停止を求める
2016年07月20日付 al-Hayat 紙

■アフリカ連合の28ヵ国が「サハラ共和国(※)」の加盟資格の停止を求める
(※正式名称はサハラ・アラブ民主共和国だが、原文ではサハラ共和国と表記される。モロッコの南に位置する西サハラのこと)

【ラバト:ムハンマド・アシュハブ】

アフリカ連合の28ヵ国は、いわゆる「サハラ共和国」のアフリカ連合への加盟資格の停止を求めた。これは、モロッコが、1984年11月の〔西サハラ加入問題から、アフリカ連合の前身である〕アフリカ統一機構から脱退した後、空席となっていた自らの加盟資格の回復を決定したことに照らしたものである。

ガボンのアリー・ボンゴ大統領がアフリカ連合議長国チャドのイドリース・デビー大統領に提出した要望書には、以下のように記された。「アフリカ的精神の本源的な模範を示すため、アフリカ連合の諸原則と諸目標を満たすため、とりわけアフリカ諸国の間に最大の統一と相互保障の基礎をなし、その主権と領土的統一を守護し、平和と安全と安定を向上させるため」、アフリカ連合憲章に言及しながら、「〔要望書を提出した28ヵ国の〕これら諸国は、アフリカ連合の諸機構にモロッコ王国が不在していることに関して遺憾の意を表明する」。

同要望書では加えて、モロッコのムハンマドVI世がアフリカの家族に同国が戻ることの承認を求めてアフリカ連合総会へ提出した声明に対し、これら諸国が賛成を投じたことが述べられた。

これら諸国は、アフリカ連合の活動において将来的に「“サハラ共和国”の加盟資格の停止に向けた行動をとること」、そして、「〔西〕サハラを巡る地域紛争の最終的な解決に到達するため、国連の努力に関してアフリカ連合が積極的な形で建設と貢献の役割を担うことを可能とするための」準備を決定した。

同要望書は、この要望をルワンダでのアフリカ連合サミットの作業工程の中に公式文書として組み入れることを求めている。また、「“サハラ共和国”が国連および国連に近い諸国際機関の承認を得ていない」ことを指摘し、「同国の承認は民族自決の原則および国際社会の努力に矛盾する」と述べつつ、「解決に到達することを待ち望んでいる」と呼びかけた。

この問題について、セネガルのマッキー・サル大統領は、アフリカ連盟における「サハラ共和国」の加盟資格の凍結を同国が望んでいることを公言した。また、サミットにおいて、モロッコ国王の書簡がすべての加盟国に向けたものであったにもかかわらず、その面前で読まれなかったことに関して、望みが挫かれたと語った。

(後略)

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( 翻訳者:井森彬太 )
( 記事ID:40931 )