シリア難民開業の店舗の看板はトルコ語に―メルスィン市
2016年08月10日付 Cumhuriyet 紙


母国の内戦を逃れてメルスィンに来た、近年その数が増えたシリア人らが開いた店舗に掲げられたアラビア語の看板を「トルコ語化する」ために活動が始まった。

メルスィン中小業者協会が確認した所によると、シリア人らの登録店舗数は42件、未登録数は1000件を超え、市ではアラビア語で書かれた看板が増えた。16万7千人が登録済みで、ほぼ32万人のシリア人が住む市で増えているアラビア語の看板が市民の反感を買い始めた。

批判を受けて、メルスィ ン広域市は看板をトルコ語の看板に変えるよう決めた。

■全ての言語に適応

広域市長のブルハネッティン・コジャマズ氏(民族主義者行動党所属)は、看板の交換のため通知のアナウンスが始まったとし、中小業者に1カ月間の猶予を認め、以下のように述べた。

「市民より出された要望をもとに、市議会で検討し、下した決定を実行に移した。看板はアラビア語に関してのみではない、トルコ語以外の全ての言語に関して考慮されている。市民はアラビア語を知らないため、店舗の名前が分からない。中小業者の大きな苦情となった。まず警告を行う。猶予期間の終了の際に看板を変えなかった場合、店舗の看板を取り外す。ここはトルコであり、人々の共通言語はトルコ語である。皆がこの共通言語に従う必要がある。外国の名前のうち国際的なブランドではない他の店舗の看板も変える予定である。この過程で願わくは結果が出てほしい。」

■トルコ人商業者は懸念、シリア人商業者は満足

この措置は一部のシリア人中小業者によって肯定的に受け止められた一方で、トルコ人中小業者の一部は実施について懸念を抱いていると話した。ハムザ・キョクメンさんは、シリア人らがトルコ人中小業者を選ばないとし、以下のように述べた。

■「看板はトルコ語とアラビア語の並記がより良い」

「トルコ人美容師として、店主がシリア人であるのかはわからない。彼はトルコ語を知らない。私はアラビア語を知らない。床屋の椅子に座った際に、どうやって理解し合うのか。少なくともシリア人であることを知っていれば私はその店に入らない。トルコ人の店を探すだろう。シリア人の顧客が来たとき、私はサービスをすることができない。アラビア語を知らないからだ。看板がトルコ語になるのは良くない。うちのトルコ人客は知らないシリア人の店に行く。看板がトルコ語とアラビア語の両方で並記されたほうがより良い。」

シリア人店主ムハンメド・ファレスさんは、「看板はトルコ語になる。皆、私たちの看板を読み、私たちが何をしているのかを知る。これは非常に良いことだ」と話した。

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( 翻訳者:満生紗希子 )
( 記事ID:41040 )