非常事態宣言で、初の後退
2016年08月12日付 Cumhuriyet 紙

政府は、法令(KHK)によりトルコ国軍(TSK)で行った改革を後退させている。軍の司令部は行政面で省庁に、軍事活動、計画と諜報の面で参謀本部に属する。

AKP政権は、批判と議論を受け、軍司令部の国防省に関する法令における改正をしようとしている。フィクリ・ウシュク国防大臣は、軍の司令部の軍事活動、計画と諜報の面で参謀本部に、人員とロジスティクスの面で国防省に属することに関する取り組みを行っていると話した。

トルコ大国民議会(TBMM)の国防委員会のメンバーは、前日にフルスィ・アカル参謀総長とフィクリ・ウシュク国防大臣のそれぞれを訪問した。得られた情報によると、二回の会談で共に野党議員がTSKの構造を変えた最後の法令に関して批判した。ウシュク国防相は、数カ国を例に挙げ、世界のあらゆる場所で軍は文民の監視下にあると話した。それを受け共和人民党(CHP)の議員たちは、「あなた方が例にあげた国々の中で、クーデターが起きた国はひとつもありません。なぜなら、法治国家と民主主義の観点から強いからです」という意見を述べた。軍の病院が保健省の管轄であることを批判した野党議員は、「テロとの戦いにおいて任務に就く部隊のそばには衛生部隊が居る必要がある。このため、ギュルハネ軍医療学校(GATA)で特別な教育がなされている。軍の高校が閉鎖されることも正しくない」と話した。

CHP党員たちは、KHKにより軍司令部が省に属すること、大統領と首相が軍司令部下の兵士たちへ直接指示できることに関する法整備も批判した。数名の党員は、「軍の一体性がなくなることは正しいことではない。このような日があってよいのだろうか大統領よ。首相や大臣は違う考えを持っているかもしれない。軍の情報をまったくもっていない首相と大統領が直接指示することはとても恐ろしい結果を生むに違いない」と言った。

ウシュク大臣は、何か間違いがあれば訂正することと、すでに取り組みを行っていること、そして国会に提出すると話した。大臣は、軍の司令部が軍事活動-計画と諜報については参謀本部に、人員とロジスティクスについては国防省に属するようになされると話した。

■「私たちのいないところで」

あるCHP党員は、「あなた方はこのような形で兵士にどのように指令を出すのですか。あなた方はほとんど一貫性のない司令官のようだ」と述べると、アカル参謀総長は「私たちのいないところで政治的権威による決定が下された。私たちは敬意を持って応じる。我々はある取り組みをしている。政府にレポートを提出する。妥協点が見つかるかも知れない。私たちはリスクについても言及する。そもそも政治的機関は私たちを理解とともに歓迎している」と話した。

■「脳みその代わりにチップ」

アカル参謀総長は、クーデターを行った軍人に関しても「彼らの脳みその代わりにチップがつけられたようだ。遠くから遠隔操作で指示され、国民の意思をないがしろにしたトルコ国軍に入り込んだようだ。しかし、彼らがトルコ国軍を代表しているわけではない」と評価した。

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( 翻訳者:矢加部真怜 )
( 記事ID:41047 )