逮捕者の証言続々「AKPは、テロ組織」
2016年08月15日付 Cumhuriyet 紙

クーデター未遂があった際、拘束された士官候補生たちは、イスタンブルのサビハ・ギョクチェン空港でテロ攻撃があったと言われて連れていかれたと述べた。
拘束された者の一人、イスタンブル、イェシルユルトゥにある空軍士官学校三年生のG.K(イニシャル表記)は、空軍司令本部アビディン・ウナル大将がクーデター未遂の起きた7月15日にヤロヴァキャンプを訪れ、視察したあとその場を立ち去ったと証言した。

キャンプでは夜10時頃の就寝前点呼の後に、隣接する訓練場に集められたと述べたG.Kは、空軍第四司令部隊フェルハト・ギュナイ少佐とハサン・ドゥラク大尉が変に親しげに微笑みながら、訓練があることと士官候補生たちが今日現在、十分に疲れるほど訓練されていない(だから、夜に訓練を行うと)述べていたことを明かした。

その後バスに乗せられたと言うG.Kは、誰がどのバスに乗るのかをギュナイ少佐により発表されたこと、バスは10台用意されたことを述べた。

■弾薬が何に使われたかが尋ねられるであろうと述べた

G.Kは「バスに弾薬が積まれたのを目撃しました。さらに弾薬は出発の際に分配されました。私は計100個のG-3弾が与えられました。これらを5つのカートリッジに入れました。弾薬分配の際、ギュナイ少佐は私たちへ、トルコでテロ攻撃があること、弾薬は護身のために供給されたと述べました。このことについてエムレ・デミルビレキ少尉は配られた弾薬に注意すること、戻ってきたら回収すること、この弾薬は官有物であること、弾薬一つ一つが何に使われたかが問われると伝えました」と語った。

出発した際、ギュナイ少佐が、空軍士官学校へ行くために出発したが、サビハ・ギョクチェン空港に向かうことになったと言ったと述べるG.Kは、フェルハト・ギュナイ少佐がバスの中で候補生らに「今サビハ・ギョクチェン空港でテロ攻撃がおきた。国民の安全を保つために我々は空港に向かっている。そこは安全な地域だ。そこの安全は、もともと確保されている。そこは学校よりも安全だ。辺りには兵士や警察の制服を着たテロリストがいることもあり得る。誰のことも信じるな」と話していたことを明かした。

空港へ向かっていると空港の入口が大混雑しているために車を止めざるを得なかったと言うG.Kは、ギュナイ少佐が様々な指令をしたと述べ、以下のように続けた。

■AKPは、テロ組織

「フェルハト・ギュナイ少佐は、すべての士官候補生らに『AKPはテロ組織だ。首謀者レジェップ・タイイップ・エルドアンはアンカラで手錠をかけられ逮捕された。これはトルコ軍の命令で、そしてこれはトルコ軍によるクーデターなのだ。もう後戻りはできない。降りたい者は今降りなさい。しかし降りれば至近距離で撃たれるだろう』と言いました。すぐ前で交通渋滞が起きているため、バスから降りて徒歩でサビハ・ギョクチェン空港まで向かうと言いました。この時、民衆のうち我らの持っている武器を奪おうと飛びかかって来る者もいるであろう、必要あらば2,3人撃ってもいいと言いました。少佐は続けて、『わかったか?』と聞きましたが、私たちの部隊からは一言も発せられなかったので、『おい、わかったのか』と叫びました。」

バスから降りた時、民衆が自分たちに向かってきて発砲してきたと言う士官候補生G.Kは、自衛目的で威嚇射撃したと話した。この時、エムレ・デミルビレキ少尉が撃たれたとするコシャルは、その後、丘にあがり、自衛のため持っていた銃で発砲したと述べた。G.Kは、いかなるクーデター計画にも自分は加担していないこと、自分たちを無理強いした司令官らを告訴すると述べた。

■ 司令官はMP-5で脅迫してきた

同じく士官学校に在籍し拘束されたE.Sはというと、宿泊していたキャンプで訓練があるという連絡の後、訓練場に集合させられたと話した。

バスに乗せられてから各自に武器と実弾が配布されたと明かしたE.Sは、「私たちの隊司令官であるフェルハト・ギュナイ少佐は立ち上がって、手に持ったMP-5で士官候補生たちに向け、『今から正式のトルコ軍による命令を読む。AKPはテロ組織である。テロ首謀者レジェップ・タイイップ・エルドアンと数人の大臣、国会議員は現在、逮捕されてアンカラに送還された。今、私たちと行動を共にしたくない者、離脱したい者がいれば脱退してよい。しかし脱退したものには実弾が最も近いところからやって来るだろう。』といい、我々を恐怖に陥れ、脅迫した」と述べた。

士官候補生E.Sは、ギュナイ少佐が話しながら、ずっと手に持った武器をちらつかせていたと話した。E.Sによると、サビハ・ギョクチェン空港に直行している間、司令官たちは、市民が自分たちの武器を奪おうとするかもしれないが、誰も決して自分の武器を奪われてはならないと述べたという。されに、必要の際は発砲せよという指示を受けたと説明した。

電話をかけてきた同僚から大統領エルドアンが国民へ演説をしたという知らせを受け、ギュナイ少佐が嘘をついていたことがわかったと言うE.Sは、空港へ着いた時、車から降り、その瞬間に発砲されたと話した。

市民が「兵士たちよ、お前たちはなんという軍人なのだ!、お前はもう死んだも同然だ」と言いながら自分たちの方に向かってきたと言ったE.Sは、他の同僚と一列になって、丘の上に行くために威嚇射撃したと述べた。朝まで丘の上の空き地に潜伏したあと警察に投降したと言うE.Sは、自分たちが、クーデター計画への援軍として送られたということうを、市民と同僚が話した後ではじめてわかったと述べた。

司令官たちの命令で威嚇射撃をしたと話すE.Sは、G-3銃で空中へ15発放ったが市民の誰にも向けていないと説明した。
士官候補生のE.Sは、自身を脅迫し、(クーデター応援を)強制してきた司令官を告訴した。

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( 翻訳者:岩田紗知 )
( 記事ID:41065 )