アラ元内相更迭、3つの理由
2016年09月01日付 Hurriyet 紙


エフカン・アラ内務大臣の辞職の理由となった出来事は、約2週間にわたって国のトップで問題となっていたことがわかった。2日前、ギュレン派捜査に対する怠慢とジズレの爆発事件に関して、エルドアン大統領とビナーリ・ユルドゥルム首相がアラ内相を批判し、見解の相違が生じたのが明らかにされた。

大統領府にて一昨日午後に行われた、タイイプ・エルドアン大統領とビナーリ・ユルドゥルム首相の会合が、その展開を知っていた幾人かを除き、内閣の小改造を目的としていたことを、誰も知らなかった。内務省の驚くべき変更に関わる展開が数週間前に伏線があり、また最新の会合が2日前に行われたことが明らかになった。アラ内相の「更迭」という結果を生み、辞職という形の発表によって「名誉」を保つこととなった経緯には、いくつかの理由がある。

■ギュレン派捜査

ここのところ、ギュレン派捜査とギュレン派組織との戦いに関し警察と他の治安組織の間で十分な協力体制がなかったことに関して、検察が批判しているということが明らかになっている。検察は協力体制について、時折滞りが生じ、また治安組織が十分迅速に対応できていなことに関する批判を、仲介者を通して大統領府へ伝えたという。批判を受けたアラ内相が、時折障害が生じるものの、協力して動いている旨の見解をエルドアン大統領が口にしたとされている。

他の問題は、先週PKK(クルディスタン労働者党;非合法)がシュルナクの郡警察局に対して実行した爆弾攻撃がある。攻撃の前に「治安の脆弱性」があるという情報がアンカラに寄せられていた。この警告の直後に、爆弾を積んだトラックが警告を受けた地点を通過して爆発したことに関する動画も大統領府へ届けられたという。

■県知事と警察本部長

アラ内相がもっとも重要な職に「近しい友人」を据えていたこと、「能力」に関する議論を引き起こしている中、県知事に関するここ最近の政令で過ちを犯し、警察本部長に関する政令が完成されなかったことも、アラ内相更迭の別の理由であることがわかっている。最新の政令によって任命された幾人かの県知事が、ギュレン派と繋がりがあるということがここのところ囁かれている。クーデター以前に作成が計画されていた警察本部長に関する政令が未だ完成をみておらず、そして現警察本部長たちと繋がりをもつギュレン派の一掃が完了していないことも、不快感をもたらした原因だ。このような向きの証言と批判が、アラ内相が「ギュレン派との闘争に手ぬるい」という議論を引き起こしたという。

■このように離任

驚きの決定によって辞職したエフカン・アラ内相は、昨日、内務省における任務をスレイマン・ソイル氏へと引き継いだ。アラ内相はソイル氏を庁舎の階段で迎えた。執務室に沢山の人が入ったため、軍警察総司令官であるヤシャル・ギュレル将軍、ジェラレッティン・レケスィズ警察長官、国会議員らが、三人用の長椅子に4人で座った。内務省のセラーミ・アルトゥノク事務次官は、その場に跪いて引き継ぎ式を見ることを余儀なくされた。ソイル新大臣は「7月15日のクーデター未遂を引き起こしたギュレン派を1人残らず一掃するまで[つとめ]、この災難、災悪、悪事から救われねばならない。これは、トルコ共和国国家の決定であり、政府の政策であり、国民の命令である。我々の任務は、この命令を遂行することである」と述べた。アラ内相は、この任務に任命したエルドアン大統領と、自身を支援したビナーリ・ユルドゥルム首相に対して感謝の意を表明した。

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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:41149 )