イランのiPhone市場の合法化に期待の目(1)
2016年08月25日付 Iran 紙

【イラン紙8面:ソニータ・ソラーブプール】携帯端末レジスタリング計画の試験的な実施にともなって携帯電話市場を襲った大きな衝撃から、一カ月近くが経った。どの端末よりもiPhoneを標的としたこの衝撃は、結果として市場におけるiPhoneの供給不足と、入手可能なモデルの天文学的な価格上昇を招いた。国内でこの計画が試験的に実施されたことによって、アップルの非正規代理店が閉鎖されるという事態も生じている。

 1394年メフル月初頭〔※2015年9月23日〕から本格的に開始される予定だった携帯端末レジスタリング計画は、鉱工業商業相によると、今年の年末〔※2017年3月20日〕までに実施されることになっているという。

 国内市場の規制化と各種密輸品の抑制に向けた施策の一環として、モルダード月中旬〔※8月初旬〕に政府機関および関連の職業組合の関係者らが出席した会議の中で、〔‥‥〕正式な代理店契約を取得するための6ヵ月間の猶予が〔携帯端末の〕輸入業者に与えられた。

 この報道の3日後、鉱工業商業相代理は〔‥‥〕アップル・ブランドの携帯電話を合法的に輸入し、アフターサービスを提供する用意のある企業として、9社の名を挙げた。iPhoneの輸入許可をもつ企業として9社の名が挙がる一方で、これ以前には1社のみが自らをイランにおけるアップルの正規代理店であると表明していた。しかしこの主張は、複数のメディアの調査により、ただちに否定されている。

波紋を呼ぶ計画

 波紋を呼んだレジスタリング計画は、鉱工業商業省および通信情報技術省の関係者らの発表によると、1394年メフル月初頭〔※2015年9月23日〕から開始される予定であった。しかし最終的には、種々の問題により、その実施は1395年〔※2016/17年〕に延期された。携帯端末レジスタリング計画が95年の正確にどの時期に実施されるのか不明な中、ティール月下旬〔※2016年7月中旬〕にはレジスタリング計画の実施を理由として、国内に出回っているiPhoneの回収が行われるとのニュースが報じられた。

 「特定商品密輸対策局」の局長は、iPhoneを製造している会社がイラン国内に代理店を設立することができるのは、レジスタリング計画の実施前だけだ」と指摘した上で、「このブランドの携帯電話の回収を命じる通達が出された。代理店を設立しない場合、この携帯端末は〔今後〕回収されることになる」と表明したのである。

 この報道を受け、iPhoneの市場価格は最終的に5万トマーンから10万トマーン〔※約1600円から約3300円〕値上がりした。携帯市場の混乱の高まりを受け、鉱工業商業相代理はアップル・ブランドの携帯電話が市中から回収されることはないが、レジスタリング計画の実施によって、これに関わる密輸問題の解決が図られるとする声明を発表した。

つづく


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( 翻訳者:FK )
( 記事ID:41189 )