サウジアラビアのムフティー「イラン人はムスリムではない」
2016年09月06日付 Jam-e Jam 紙
【ジャーメ・ジャム・オンライン】これまで幾度となくイランとイラン人を侮辱してきたサウジアラビアのワッハーブ派のムフティー〔※ファトワー(教令)を出す権限をもった人物のこと〕が、今度はメッカ巡礼についてのイラン最高指導者の声明に反発して、イラン人はムスリム(イスラーム教徒)ではなく、ゾロアスター教徒だと断じた。
ファールス通信の報道としてジャーメ・ジャム・オンラインが伝えたところによると、イスラーム共和国指導者のアーヤトッラー・ハーメネイーがメッカ巡礼に関してメッセージを発し、その中でメッカ巡礼の管理・運営のあり方には見直しが必要だと述べたことに、サウジアラビアは怒り心頭に発しているという。
サウジアラビアのワッハーブ派のムフティーであるアブドゥル・アズィーズ・ビン・アブドゥッラー・アールッ・シャイフは、メッカ新聞とのインタビューの中で、イスラームに敵意を抱いているとしてイラン指導者を非難し、彼がこのような発言をするのは、元を辿ればスンナ派信徒との間に対立を抱えているためだと主張した。
ワッハーブ派の創始者であるムハンマド・ブン・アブドゥル・ワッハーブの血を引くアールッ・シャイフは、サウジアラビアがメッカ巡礼を運営していることをイラン指導者が批判するのは想定の範囲内だと指摘し、さらに「認識しておかなければならないのは、彼らはムスリムではないということだ。彼らはゾロアスター教徒の子孫なのであり、ムスリム、特にスンナ派信徒に対する彼らの敵意はいにしえからのものなのだ」と付け加えた。
アールッ・シャイフはさらに、自身が言うところの「メッカ巡礼ならびに巡礼者たちへのサウジ政府の奉仕」なるものを躍起になって批判しようとする者たちが、自らの思惑を成し遂げるようなことはまずないと、確信をもって言えるとも述べた。
アーヤトッラー・ハーメネイーは、今年〔のメッカ巡礼を前に〕出したメッセージの中で、
イスラーム世界は、各国政府であれ各国の国民であれ、サウジアラビアの為政者たちが何者であるのかということをしっかりと認識し、彼らが〔メッカという聖地を〕侮辱しているという現実、彼らには信心がなく、〔西洋諸国に〕従属した物質主義者であるという現実を、正しく理解しなければならない。彼らがイスラーム世界の隅々で犯してきた罪の数々にかんがみるならば、彼らを無罪放免にすることは許されない。神の客人に対して彼らがみせてきた不正なる振る舞いにかんがみるならば、両聖地(メッカとメディナ)やメッカ巡礼の管理のあり方について、根本的な見直しが必要だ。この義務を怠れば、イスラーム共同体はこの先、より大きな困難に直面するであろう。
と力説していた。
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( 翻訳者:IM )
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