最高指導者「サウード家に聖地を管理する資格はない」
2016年09月08日付 Iran 紙
【イラン紙2面】革命最高指導者のアーヤトッラー・ハーメネイー閣下は昨日(水曜日)、ミナーおよびマスジドゥル・ハラーム(アル=ハラーム・モスク)の惨劇で死亡した殉教者たちの遺族らと面会し、その中でこれらの事件でサウード家がみせた怠慢と無能ぶりは、二大聖地を管理する資格がこの呪われた汚らわしき家系にはないということを再度証明したと指摘した上で、「もし彼らが本当のこと言い、事件で彼らに非はないのであれば、イスラーム諸国による国際的な真相究明委員会に事の真相を間近から調査させ、真実を明るみに出させる許可を与えるべきだ」と強調した。
最高指導者事務所の広報サイトによれば、アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は〔‥‥〕ミナーの惨劇では約7千名のメッカ巡礼者が殉教したと指摘した上で、なぜ〔世界の〕各国はこの悲しむべき重大事件に対して何の反応も見せないのかと強い口調で批判した。
同師は各国政府、さらにはウラマーや政治活動家たち、イスラーム世界の指導者たちまでもが7千名もの無辜の巡礼者が殉教した事件に対して沈黙していることについて、「イスラーム共同体にとって大いなる災厄」だとし、「心痛むミナーの惨劇のごとき問題に対して〔政治指導者や知識人たちが〕センシティブにならないのは、イスラーム世界にとってまさに悲劇だ」と付け加えた。
為政者たちの無能
革命最高指導者はサウジの為政者たちが言葉だけでも謝罪の意を表明しようとしないのは、厚顔無恥の極みだと指摘した上で、「たとえ故意によるものでなかったとしても、一主権国によるこれらの無為無策・無能ぶりは犯罪と見なされるべきことだ〔‥‥〕」付け加えた。
同師はさらに、「サウード家の無能ぶりと彼らが巡礼者たちに強いている不安は、実際問題、この国には二大聖地を管理する資格がないということを示している。この事実はイスラーム世界で周知されるべきことだ」と指摘した。
アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はミナーの事件のもう一つの側面として、人権保護を主張する者たちが沈黙を決め込んでいるという致命的な事態についても言及した。同師は人権の保護を謳う機関が一部の国の司法判決の執行に対して行っている政治的・プロパガンダ的騒動について触れ、
自らの義務の遂行に対して一国が怠慢を働き、そのために虐げられし無辜の人間7千名が命を落としたことに対して、完全なる沈黙を決め込んでいることによって、国際的な人権保護機関を謳っている者たちが自らの本当の姿を偽っていることが明らかとなった。国際的な機関に期待している者たちは、このつらい現実から教訓を得るべきだ。
と付け加えた。
アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はイスラーム諸国及び人権の唱道者たちが何よりもしなければならないのは、真相究明委員会を立ち上げることだとした上で、「悲しむべき事件から1年が経ったものの、〔事件関係者に対する〕面会記録や聴取記録への調査、および文字資料の調査が行われれば、事件の真相はかなりな程度まで明らかになるだろう」と語った。
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( 翻訳者:HM )
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