シムシェキ財務相「ムーディーズ決定を深刻に受け止める」
2016年09月29日付 Hurriyet 紙


メフメト・シムシェキ副首相(兼財務相)は、先週金曜夜のムーディーズによる格下げを受け、声明を出した。副首相は、「我々は格下げを深刻に受け止めている」と述べ、格上げに向け再び努力すると強調した。

アナトリア通信編集デスクに招かれたシムシェキ副首相は、信用格付企業・ムーディーズによる格下げ決定を重視していると述べた。副首相は、「我々は格下げを深刻に受け止めている」と話し、中長期的に格上げに向け努力すると強調した。
シムシェキ副首相は、トルコよりも前にブラジルやロシアも格下げされたことを挙げ、これら諸国で発生した悪影響はトルコと比べても大きかったと引き合いに出した。格下げにより、「これは世界の終わりではない。かといって軽視すべきでもない。なぜか。投資家はムーディーズやスタンダード&プアーズ、フィッチだけを見ている訳ではないからだ。そもそも市場は、格付企業らにしたがい非常に敏速に動き、より的確な分析を行うが、格付企業に追従するものでもない」と語った。

■トルコの基盤は強固だ

シムシェキ副首相は次のように続けた。「近年格下げされた国にロシアとブラジルがある。格下げ後、両国の市場の反応は、トルコに比べてより大きなものだった。両国への格下げの影響は、トルコに比べてより深刻なものだった。トルコ市場への格下げの影響が限定的であることは、トルコの基盤が他の途上国に比べて強固であることを示している。」

■政府は提案決定を尊重する

シムシェキ副首相は、昨晩の国家安全保障会議で決議された「非常事態宣言の延長に向けた提案決定」に関する質問には、「国民の基本的人権や自由を保障し、国の平和と安寧、融和を確かなものとする一時的な決定だ。よって3か月間の延長が提案された。政府としてはもちろんこの決定を尊重し、適切に必要な対応を行っていく」と答えた。

■司法制度は改革されるべき

シムシェキ副首相は、解任された裁判官・検察官らについて海外でも質問を受けたと話し、「12月17日~25日の贈収賄一斉捜査の間、判決がいかに政治的だったのか、一部の判決が国民、法律、憲法への責任をどうないがしろにし、10,000キロの彼方にいる人物の指示でどう動いたのかを我々は見てきた。この司法制度は当然改革されるべきだし、改革を加速させなければならない。司法がパフォーマンスを発揮するには、様々なイデオロギーの影響下にあってはならない」と語った。

■一段階の格下げ

ムーディーズは、先週金曜夜にトルコの投資格付ランク・Baa3を一段階下げ、Ba1とした。このランクは、トルコが「投機的国家」として位置づけられたことを意味する。

■グアテマラやモロッコと同格

ムーディーズは最高格付Aaa、最低格付をDとして諸国を10段階に格付けしており、南アフリカ、ブラジル、マレーシア、インドネシアなどを投機的国家のランクに格付けしている。トルコのように投機的ランクのBa1に格付けしている国は、以下の通り。

・トルコ
・アゼルバイジャン
・コスタリカ
・グアテマラ
・ハンガリー
・モロッコ
・パラグアイ
・ポルトガル
・ロシア

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( 翻訳者:貝瀬雅典 )
( 記事ID:41333 )