学長任命へのエルドアン発言に、批判の声
2016年10月22日付 Cumhuriyet 紙

レジェプ・タイプ・エルドアン大統領と高等教育機構(YÖK)代表のイェクタ・サラチ教授はの、大学での選挙制度の廃止に関する発言に批判が集まった。
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中東工科大学(ODTÜ)元学長のウラル・アクブルト教授は、エルドアン大統領と高等教育機構機構長のイェクタ・サラチ教授の選挙制度の学長任命における選挙制度の廃止に関する発言を受け、「もともと干渉は行われている。更にどれほど行うつもりなのか? 300票を集めた人がいるのに、4,5票を集めた人が学長になることができる。誰も投票しなかった候補者が学長になっても大学をどれだけ改善できるというのか?それとも0票の人が学長になるとでもいうのか?」と話した。
アクブルット教授は次のように続けた;「私は選挙に賛成である。私たちは、民主主義を放棄することは出来ない。選挙プロセスにふさわしくない動きが起きることは(廃止の)正当な理由ではない。選挙はどこにでも緊張を引き起こすが、許容範囲内である。
一部の候補者が、大学を傷つける行為に及ぶことは選挙廃止の理由とはなりえない。これらは阻止されるべきです。不適切で、醜く、悪質な行為が起こった場合は、それが犯罪ならば罰が与えられる。大学、YÖKは、裁判所に訴える。そもそもそのような人物を大学はつまみだすので、二度と選挙に立候補することはできない。ひどい状況がある場合調査が行われ、更に場合によっては裁判所に送られる。」

米国の大統領選のなかで起こることに触れた同氏は次のように話す。「そのせいで、アメリカで選挙は中止されるのでしょうか?」とと問うた。

■大統領が望む人物を任命している

現在のシステムで選挙によって6名が選出され、大統領が望む人物を任命していることを思い起こしたアブカット教授は次のように話した。
「現在のシステムでは、双方とも部分的な要求を満たしているという状況があります。300票を集めた人がいるのに、大統領は5票しか票を得られなかった人を任命することができるのです。世界中の大学には大学の特権、特性があります。
大学は、自由に研究が行われる、自由な思想を発展させる場です。様々な考えに基づき議論が行われ、国の将来のためとなる思想が生み出される場所では、学長は自治的でなくてはならない。」

■YÖK、大学間協議会の元委員のブルハン・シェナタラル教授「大学を掌握することを意図している」

「全ての学長が大統領によって任命されるような文明国など一つもない。資金を国が与えているのだから、任命権は国にある、ということほど非論理的で大学の自治に反する理屈はない。大学は学問と研究を行う際に自由であるべき、さらには自由であらなければならない主要な組織である。それに大統領も大学の資金を自身が出しているわけではない。これまでの大統領による任命は、非常に政治的であった。特に3、40年以上の歴史を持つ大学で、そもそも選挙結果ではなく、大統領の干渉が大きな問題となっている。現在の意図は、『改革指定校(proje okul;改革指定校では、教職員の任命を地方の教育局ではなく国民教育省が直接行う)』と同様にそれらの大学を掌握することに他ならない。」

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( 翻訳者:尾形知恵 )
( 記事ID:41468 )