HDPへ強制捜査―デミルタシュ党首ら、拘束
2016年11月04日付 Hurriyet 紙

速報…国民の民主主義党(HDP)に対する強制捜査により、HDPの共同党首であるセラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセキダー氏が逮捕された。HDPに対する強制捜査では、共同党首であるセラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセキダー氏をはじめとする12名の議員が身柄を拘束された。2人の共同党首の他に、HDP所属のイドリス・バルケン議員、ヌルセル・アイドアン議員、レイラ・ビルリキ議員、セルマ・ウルマク議員、ギュルセル・ユルドゥルム議員、フェルハト・エンジュ議員、アブドゥッラー・ゼイダン議員についても身柄拘束の決定がなされた。ズィヤ・ピル議員、イマーム・タシチエル議員は検察から、スッル・スュレイヤ・オンデル議員は裁判所から釈放された。セラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセキダー氏、 それにマルディン選出のギュルセル・ユルドゥルム議員は、ディヤルバクル空港から空路でコジャエリ・カルテペ郡のジェンギズ・トペル空港に移送された。ユクセキダー氏はさらに後、カンドゥラのFタイプ拘置所へ護送された。デミルタシュ氏はしばらくジェンギズ・トペル空港で待った後、警察ヘリでエディルネのFタイプ拘置所へ移送された。

速報:HDPの共同党首であるセラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセキダー氏をはじめとする9名のHDP所属議員が逮捕された。3名の議員は法的監視の条件によって釈放された。3名については逮捕命令が出ている。

HDPの共同党首であるセラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセキダー氏の他に、シュルナク選出のフェルハト・エンジュ議員、レイラ・ビルリキ議員、ハッキャーリ選出のセルマ・ウルマク議員、アブドゥッラー・ゼイダン議員、ディヤルバクル選出のイドリス・バルケン議員、ヌルセル・アイドアン議 員、ズィヤ・ピル議員、アンカラ選出のスッル・スュレイヤ・オンデル議員、マルディン選出のギュルセル・ユルドゥルム議員、イマーム・タシュチュエル議員が身柄を拘束された。

拘束されているHDP所属議員に関する最新の情報

■セラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセキダー氏、逮捕

昨夜ディヤルバクルの自宅で身柄を拘束されたHDP共同党首であるセラハッティン・デミルタシュ氏は、今朝弁護士の同伴で裁判所に出頭た。弁護士は、デ ミルタシュ氏が裁判所で問われている罪に関して検察官の質問に答えるのを望んでいないこと、短い供述を述べたのみだと発表した。セラハッティン・デミルタシュ氏は裁判所での手続きの後、逮捕命令によって簡易刑事裁判所へ移送された。アナトリア通信の報道によると、ディヤルバクル第2簡易刑事裁判所がデミルタシュ氏逮捕の決定を下したとのことだ。

■デミルタシュ氏の発表を読んだ

逮捕されたHDP共同党首のセラハッティン・デミルタシュ氏の弁護人であるマフスニ・カフラマン弁護士は、メフメト・エミン・アクタル氏とともに裁判所の前で発表を行った。カフラマン弁護士は、デミルタシュ氏直筆のメッセージを読み上げた。同弁護士は、デミルタシュ氏の以下の言葉を代弁した。

「政府と大統領府が主導して行われた市民クーデタの別の段階に直面している。私と友人たちは、この違法なクーデタには常に、全ての段階において反対の立場であり続ける。市民が犠牲を払いながら進めている民主主義的自由、そして平和のための闘争に密接に関与し続けるということを知ってほしい。この不正の日々は、我々の抵抗の前に最終的に終わりを告げる。我々の意思を打ち砕けると考える者は、この安っぽい陰謀によって自らの惨めさを確認することになった。どのような状況であろうと、民主的政治闘争を続けていく。繰り返し平和を求めて声をあげ続ける。全ての友人たちへ、心の底から挨拶と愛を伝える。」

■ユクセキダー氏、コジャエリのFタイプ拘置所に拘留

逮捕が決定された後、デミルタシュ氏とユクセキダー氏は空路でコジャエリ・カルテペ郡のジェンギズ・トペル空港に移送された。

警察と軍警察の部隊がユクセキダー氏を民間の車両で同郡のコジャエリFタイプ拘置所に移送した。ユクセキダー氏は、およそ15台の車の護送によって拘置所に移送される際、沿道では広範な安全措置が敷かれた。

逮捕されているディヤルバクル市長のギュルテン・クシャナク氏とフラト・アンル氏も同じ拘置所に拘留されている。

■デミルタシュ氏、エディルネFタイプ拘置所に移送

セラハッティン・デミルタシュ氏はしばらく空港で待機したのち、警察ヘリで空港を発ちエディルネへ移送された。警察ヘリは22時45分ごろ、県スポーツ省建物の裏手にある複合スポーツ施設の敷地内に着陸した。デミルタシュ氏はその場で待機していた、エディルネ郡の軍警察司令部所属の部隊によって、広範な安全措置の中Fタイプ拘置所に移送された。

拘留一日目の夜、デミルタシュ氏には独房が与えられたことがわかっている。

■イドリス・バルケン議員、逮捕

アンカラの党本部にて昨夜身柄を拘束されたHDP会派副代表のイドリス・バルケン議員は、ビンギョル裁判所にて検察官の尋問を受けた後、逮捕の請求によって簡易刑事裁判所に送られた。簡易刑事裁判所は、バルケン議員に対する逮捕の決定を下した。バルケン議員が検察でも簡易刑事裁判所でも何も述べなかったということがわかっている。

■ギュルセル・ユルドゥルム議員、逮捕

HDP・マルディン選出のギュルセル・ユルドゥルム議員は、逮捕の要求によってディヤルバクル第二簡易刑事裁判所に移送され、収容された。

■アイドアン、ビルリキ、ウルマク、エンジュの4議員、逮捕

HDP・ディヤルバクル選出のヌルセル・アイドアン議員、シュルナク選出のレイラ・ビルリキ議員、ハッキャーリ選出のセルマ・ウルマク議員、シュルナク選出のフェルハト・エンジュ議員が逮捕された。レイラ・ビルリキ議員はミドヤト郡で、フェルハト・エンジュ議員はイスタンブルで、ヌルセル・アイドアン議員はディヤルバクルで身柄を拘束され、シュルナクに移送された。

■シュルナクDタイプ拘置所に移送

テロ捜査のために昨夜身柄を拘束されたHDP・ディヤルバクル選出のヌルセル・アイドアン議員、シュルナク選出のフェルハト・エンジュ議員、レイラ・ビルリキ議員は、供述の後シュルナク裁判所に移送された。アイドアン議員とビルリキ議員は昼時に逮捕され、エンジュ議員逮捕の決定は夕刻に発表された。逮捕された議員らはシュルナクのTタイプ刑務所に移送された。

■スッル・スュレイヤ・オンデル議員、ピル議員、タシュチエル議員は釈放

拘束された者のうち、HDP所属のズィヤ・ピル議員、イマーム・タシュチエル議員は検察での供述の後、法的監視の条件により釈放された。HDP・アンカラ選出のスッル・スュレイヤ・オンデル議員は、裁判所によって同条件で釈放の決定がなされた。

■国外に滞在する議員に関する発表

発表では、拘束の決定がなされたHDP・シュルナク選出のファイサル・サルユルドゥズ議員とヴァン選出のトゥーバ・ヘゼル・オズテュルク議員が国外に滞在していることが判明し、ハッキャーリ選出のニハト・アクドアン議員に関しては捜査が続くことが明らかにされた。

■トゥーバ・ヘゼル・オズテュルク議員には、逮捕に向けた拘束の決定

発表によるとヴァン共和国検察庁は、オズテュルク議員の不逮捕特権を無効化させた行為に関して「PKK(クルディスタン労働者党;非合法)テロ組織のメンバーだっ たこと」、「国家の一体性と全体性を崩したこと」、「テロ組織のプロパガンダ活動を行ったこと」を罪に問うた捜査で身柄を拘束する決定を下した。トルコを出国していることが明らかになっているオズテュルク議員については、逮捕に向けた身柄拘束の決定がなされた。

■HDP、議会グループと党中枢をディヤルバクルに召集

共和国検察庁によって行われているテロ捜査で、共同党首と国会議員6名が逮捕されたHDPは、明日、議会グループと党中枢をディヤルバクルに召集する決定を下した。HDPの書面による発表では、最新の状況を評価し今後の方針と態度を決めるために、明日14時にディヤルバクルにてHDPの議会グループと党中枢を集める決定を下したということが明らかにされている。

昨夜何があったのか?

■デミルタシュ氏、ディヤルバクルで身柄拘束

警察部隊は、ディヤルバクル共和国検察庁が進めているテロ捜査で、深夜1時ごろ、デミルタシュ氏の身柄拘束のためにカヤプナル郡中心部のデミルタシュ氏宅に到着した。デミルタシュ氏は、身柄拘束の命令書を手に持った警察官に対して、長時間扉を開けなかった。この時、デミルタシュ氏の弁護士とHDP副共同党首のメラル・ダヌシュ・ベシタシュ氏、ムシュ選出のアフメト・ユルドゥルム議員など、数多くの党員がデミルタシュ氏宅を訪れた。デミルタシュ氏が長時間にわたって扉を開けなかったため、警官隊が自宅内に入り、デミルタシュ氏の身柄を拘束したという。玄関に警察官が来た時、デミルタシュ氏はTwitterにメッセージを投稿していた。

■HDP・ベシタシュ副共同党首とユルドゥルム議員、警察官と口論

デミルタシュ氏が連行されている間、ベシタシュ副共同党首とムシュ選出のユルドゥルム議員、弁護士は、庭で警察車両の前に立って妨害を行った。口論の後、警察隊はベシタシュ氏とユルドゥルム議員を遠ざけ、デミルタシュ氏を警察署へと連行した。この間、HDP・ディヤルバクル選出のヌルセル・アイドアン議員とズィヤ・ピル議員も同じ時間帯にディヤルバクルで拘束され、警察本部に連行された。

■ユクセキダー氏、アンカラで身柄拘束

ディヤルバクルでこの出来事が起きていた時間帯、HDP共同党首のフィゲン・ユクセキダー氏もアンカラの自宅で身柄を拘束された。ユクセキダー氏はアンカラ警察本部に連行され、さらに後に捜査が行われているディヤルバクルへと移送された。

■ユクセキダー氏の顧問、ツイートする

ユクセキダー氏の顧問であるストク・ギュンギョル氏は深夜1時9分のツイートで「HDPの共同党首であるフィゲン・ユクセキダー氏の自宅はたった今、警察の捜査を受けている」と述べ、この件についてソーシャルメディアに共有した。

■議員2名は国外に

逮捕の決定がなされたHDP・シュルナク選出のファイサル・サルユルドゥズ議員とヴァン選出のトゥーバ・ヘゼル・オズテュルク議員は、国外に滞在していることが明らかになっている。

■検察庁の声明

ディヤルバクル共和国検察庁は、HDP所属の国会議員であるセラハッティン・デミルタシュ氏、フィゲン・ユクセキダー・シェンオール氏、スッル・スュレイヤ・オンデル氏、ズィヤ・ピル氏、ギュルセル・ユルドゥルム氏、イマーム・タシチエル氏について、強力な犯罪容疑の存在を示す確固たる証拠が見いだされたという理由で、捜索と身柄拘束の決定がなされ、実行されたと発表した。

検察庁が書面で発表した声明文では、HDP所属の国会議員であるデミルタシュ氏、ユクセキダー氏、オンデル氏、ピル氏、ユルドゥルム氏、タシュチエル氏について、「武装テロ組織のメンバーであり、犯罪行為を扇動し、テロ組織のプロパガンダ活動を行った」罪によって捜査を進めていると発表されている。

捜査の論点は国会議員の不逮捕特権がトルコ大国民議会によって停止されたことであると訴える声明は、以下のような内容である。

「現在行われている捜査の結果、上記の国会議員たちは、犯罪の点で強力な容疑の存在を示す確固たる証拠が見いだされたという理由で、捜索と身柄拘束の決定がなされ、実行された。捜査の進捗状況は追って世論に対して説明を行う。」

■HDP党本部建物に広範な安全措置

HDP共同党首のセラハティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセキダー氏とともに、計11名のHDP所属国会議員が身柄を拘束されたこの強制捜査では、アンカラのHDP党本部において警察官と党員との間で口論が発生した。党の会派副代表であるイドリス・バルケン氏が身柄を拘束された後、HDP党本部がある地域ではあらゆる道路でバリケードが築かれ、機動隊と装甲車によって交通が封鎖された。

■アナトリア通信:供述に行かなかったため

アナトリア通信は、強制捜査をディヤルバクル、ハッキャーリ、ヴァン、シュルナク、ビンギョルの共和国検察庁が進めたものであるという速報を出した。国会で国会議員の不逮捕特権停止に関する憲法修正の後、自身らに関わる関連要旨について供述に赴かなかったHDP所属の国会議員に対して、検察庁から身柄拘束の決定が発せられた。HDP所属の国会議員に関する身柄拘束の決定は、民主主義社会委員会(DTK)、 クルディスタン社会連合(KCK)、それに10月6日~8日の事件に関する捜査で供述に赴かなかったために発せられたという。

■内務省の声明

内務省は、声明でディヤルバクル、シュルナク、ハッキャーリ、ヴァン、ビンギョルの共和国検察庁が関連支部に与えた指示に沿い、11名の国会議員を法的機関に連行するために逮捕手続きを実行したと発表した。

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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:41532 )