HPD党首ら逮捕に、世界から批判
2016年11月05日付 Hurriyet紙

アメリカ、EU、ドイツから国民の民主主義党(HDP)を対象とした捜査に関する発表で懸念や危惧のコメントが相次いだ。EU諸国の在アンカラ大使たちは昨日異例の会合を行った。マルティン・シュルツ欧州議会議長は逮捕が危険な信号を発していると述べた。アメリカのジョン・カービー国務省報道官は「非常に憂慮すべき事態だ」と述べた。

HDPの共同党首、セラハッティン・デミルタシュ氏とフィゲン・ユクセキダー氏を含む国会議員を対象とした捜査に対し、アメリカやEU及びその加盟国から批判が起こった。EU諸国の在アンカラ大使たちが昨日異例の会合を開く一方、ドイツにおけるトルコの最高位外交官であるウフク・ゲゼル在ベルリン代理大使がドイツ外務省に呼び出された。また、カヤ・トゥルクメン在ストックホルム代理大使はスウェーデン、メフメト・ドンメズ在コペンハーゲン大使はHDP捜査に関してデンマーク外務省に呼び出された。外国の政界からの反応の一部は下記の通りだ。

国連人権高等弁務官事務所のラヴィナ・シャムダサニ報道官はジュネーヴでの記者会見で「当局のとった措置は受け入れられるものではない可能性があるのではないかと懸念している」と述べた。

ホワイトハウスのジョシュ・アーネスト報道官は「最近の逮捕はトルコで反政府メディアに対する公式な圧力が増した後に実施された」と発表した。アメリカのアントニー・ブリンケン国務副長官はトルコ側の担当者と面会し逮捕に関するアメリカの憂慮を伝えた。ジョン・カービー国務省報道官は「アメリカは野党の国会議員の逮捕と政府の今日のインターネット制限に大きな懸念を抱いている」と述べた。

マルティン・シュルツ欧州議会議長は、逮捕がトルコの政治的多元性の状況を脅かす信号を発していると述べた。シュルツ議長は、逮捕者たちはトルコ社会の合法的かつ民主主義手続きをへて選ばれた代表者であると述べ、「トルコ当局はトルコを民主主義から遠ざけるだけでなく、EUとトルコの関係の基礎となる価値、原則、基準、規則にも背を向けている。政府の行動はEUとトルコの持続可能な関係の基礎とトルコ政府の民主的価値やヨーロッパ志向が疑われる原因になっている」と述べた。

■「深刻な懸念」

EUのフェデリカ・モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表と欧州委員会のヨハネス・ハーン拡大交渉委員による共同記者会見でも「深刻な懸念」と強調され、「この展開がトルコの議会制民主主義に影を落とした」とされた。会見では「トルコが 人権や法の優位性の尊重も含め、議会制民主主義を守ることを願う」とされた。

欧州議会のカティ・ピリ・トルコ担当捜査官は逮捕の決定を「馬鹿げている」と評価した。ピリ氏は、トルコはHDPの国会議員を逮捕することで「一線を越えた」と述べ、EUにトルコの加盟交渉を直ちに中断するよう呼びかけを行った。

■「権利を尊重すべき」

-欧州評議会のトルビョーン・ヤクラント事務総長の報道官、ダニエル・ホルトゲン氏は、会見で欧州評議会はトルコも批准する欧州人権条約の保護者であると言及し、ヤクラント事務総長がこれに関連して最近の展開をトルコ当局と適切なルートを通して取り上げたと知らせた。

-フランス外務省のロメン・ナダル報道官はHDPの国会議員の逮捕を「深刻な懸念のもと」だとした。

-イタリアのマッテオ・レンツィ首相はトルコの展開を非常に憂慮していると述べた。

-イラクのクルド人自治政府は「HDPの国会議員が逮捕されることは私たちにとっても心配の種だ。この種の措置は状況のさらなる複雑化と問題の深刻化に繋がる」と発表した。

■ドイツからもEUに関する警告

トルコの在ベルリン代理大使を外務省に呼び出す指示を出したドイツのフランク・ヴァルター・シュタインマイアー外相からはEU加盟交渉に関しても警告があった。ベルリンでのイギリスのボリス・ジョンソン外相との記者会見でシュタインマイアー外相は、「逮捕は内政の緊張の極みだ。誰もトルコがテロの脅威に基づき決心を持って行動に出る権利に反対しない。流血を伴うクーデタ計画も解明しないといけない。しかしテロとの闘いは政治的反政府勢力を抑えつけたり、刑 務所に入れるための根拠にしてはならない」と述べた。

■「攻撃に批判」

シュタインマイアー外相はディヤルバクルにおけるテロ攻撃についても最も厳しく批判していると強調し、「トルコの責任者は自国がどの方向に向かおうとしているかと、これがトルコとEUの関係において何を意味するのかを良く理解すべきだ」と語った。同外相はこのメッセージが外務省に呼んだトルコの代理大使にも伝えられると述べた。

■外国メディア

■「トルコの緊張は高まっているのか」

HDPに対する捜査は外国メディアでも取り上げられた。アメリカのニューヨーク・タイムズ紙はHDPのセラハッティン・デミルタシュ共同党首が冷静な対応と話術でアメリカのバラク・オバマ大統領になぞらえられると報じた。ドイツのビルド紙は「トルコの緊張は高まっているのか」との疑問を投げかけた。一部の外国メディアからの反応は次の通りだ。

ニューヨーク・タイムズ紙(米):米紙は「デミルタシュ共同党首は圧力のもとでの冷静な態度と話術でオバマ大統領になぞらえられ、最近までトルコ政治のスターと評価されていた。政府は彼とその政党をターゲットにする前には、リベラルで世俗主義的有権者をも引きつけ始めていた」と解説した。

CNN(米):米テレビは「政府はHDP議員が供述を拒否したために逮捕したと発表した。政府は夏に起こったクーデタ未遂以降、反政府勢力への圧力をかけているとして批判されている」とした。

ビルド紙(独):同紙は「トルコの緊張は高まっているのか。新たな展開が再びトルコを混沌に導くのか。クルド人政治家たちが逮捕された。ディヤルバクルでの爆発での死傷者も問題だ。ソーシャルメディアは遮断され、警察は記者会見を阻止している」とした。

シュピーゲル・オンライン(独):独誌のインターネットサイトは「メルケルがトルコ問題をひっくり返した。エルドアン大統領は記者と反政府勢力を捕えさせており、ドイツの批判に対して怒り心頭である。トルコ政府は難民合意を打ち切ると脅迫している」と報じた。

ガーディアン紙(英):英紙は「デミルタシュ共同党首(一部の支持者に「クルドのオバマ」と呼ばれるカリスマリーダー)とユクセキダー共同党首はここ数ヶ月様々な告発の対象となったが、今回初めて逮捕された」と論じた。

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(翻訳者:南澤沙織)
(記事ID:41542)