ユンケル欧州委員会委員長、トルコへ苦言
2016年11月05日付 Hurriyet紙

欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長は、ベルギーで発行されているLe Soir紙のインタビューで、トルコ政府からの「(トルコ人の)ビザ免除が適用されないならば難民協定は解消する」というメッセージに対し「脅迫には屈しない。トルコ国民が欧州での自由な移動の権利を手にしないとしても、難民協定解消はトルコ側の瑕疵となるだろう」と述べた。

欧州(EU)委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長は、最近トルコが、特にメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣とEU担当相オメル・チェリキ大臣を介して送った「ビザ免除が適用されなければ、結果として協定を解消することになる」というメッセージについて「トルコ政府の脅迫には屈しない」と述べた。
ベルギーで発行されている Le Soir紙に対し、ユンケル委員長は「以前から定められていた条件にトルコが応じないのであれば、ビザ問題に進展はない。私は進展には前向きだ。というのも、エルドアン大統領だけではなくトルコ国民に対して約束したからだ。もし最終的にトルコ国民が欧州を自由に移動できる権利を手にしないとしても、これはトルコ側の瑕疵となるだろう」との表現を用いた。
ユンケル委員長は、EUは難民問題においてトルコとの協力を望んでいることに言及するとともに、「徐々に民主主義が薄れていっている体制と協約を結んでいる状況にあることでEUは批判されている」とも明らかにし、「それはわかっているが、ではほかの選択肢はなんだ?」と述べた。
「権威主義的逸脱が起こっているのはトルコだけではない。EU内ではハンガリーやポーランドも同じ道をたどっている」と述べたユンケル委員長は、EUがこうした状況を抑止しうる真の力でないことも認めつつ、「不安な思いでこの話題を口にしている。いくつかの国で権威主義的逸脱がみられる。それが我々をどこに連れて行くのか私にはわからない」と話した。

■「最後の希望」求めトルコ訪問

トルコとEUの間のビザ免除適用問題の行き詰まりを乗り越えられそうな兆候は今のところない。EUからの要請、特にテロとの闘い法案についての要請に、アンカラ政府は「ビザ免除を付与してほしい。お互いの要求が満たされれば、EU側が望むような転換を行う」といった内容にまとられるアプローチで回答に代えた。

情報のなかには、EU委員会のフランス・ティマーマンス第一副委員長が、現状の課題を乗り越られそうな取り組みを確かめるべく、短期間トルコへ「最後の希望」を求める訪問を行いたいという意向も盛り込まれている。ビザ自由化に向けてEU側がトルコに課した72の基準のうち、トルコが満たせていないものは6件にまで減った。それでも、テロとの闘い法案に関する要請がビザ自由化プロセスに立ちはだかる最大の障壁だ。

■ 「遠ざかっているのはEUではなくトルコ」

ジャン=クロード・ユンケル委員長は、最近のトルコで起こっている進展についても見解を打ち明けた。ユンケル委員長は、「トルコがヨーロッパから遠ざかっていると指摘するのを残念に思う。欧州がトルコから遠ざかっているのではない」と述べた。また7月15日クーデター未遂事件でトルコ市民が軍に立ち向かったことを賞賛し、「大きな民主主義のうねりだ」とコメントした。続けて同委員長は、「私に考え込ませるのは、武力による反乱後の政府だ。トルコ政府はクーデター未遂に対し過激に反応している」と述べた。

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(翻訳者:原田 星来)
(記事ID:41557)