モロッコ:COP22でのイスラエル国旗掲揚に反対デモ
2016年11月11日付 al-Hayat 紙

■マラケシュのCOP22でのイスラエル国旗掲揚に対し抗議デモ

【ラバト:イクバール・イルハーミー】

左派、イスラーム主義、都市層の潮流に属する人権分野の活動家が一昨日、ラバトの国会議事堂前でデモ行進を行った。これはマラケシュで開催されている国連気候変動枠組条約第22回締約国会議(通称:COP22)におけるイスラエル国旗掲揚に抗議するものだ。

セッションが先週月曜日に開始されたCOP22には、気候変動枠組条約を批准しているイスラエルを含む197ヵ国が参加している。怒る抗議者は、マラケシュにイスラエル国旗が存在することを「忌まわしき関係正常化の証拠」とし、イスラエルとの関係正常化を嫌悪するとのスローガンを繰り返した。そして「イスラエルの存在を承認することは、国民から拒絶されている」と強調した。「アメリカとイスラエルに死を」と呼びかけるシュプレヒコールの中、デモ参加者はイスラエルの国旗を燃やした。

モロッコはパレスチナ占領地へのイスラエルの攻撃に抗議し、2000年10月にイスラエルとの国交を断絶した。また同年11月2日、イスラエルの政府代表所が閉鎖されたことを受け、イスラエル人12名を含む外交代表団がラバトを去った。イスラエルとの国交正常化に反対する抗議者たちは、「パレスチナのための国民行動集団」の呼びかけに応え、街頭に繰り出した。この組織は、「抵抗と歴史の中心であるマラケシュでテロリストのシオニズムの旗を祖国の空に掲げることをイスラエルとの国交正常化における最大の罪であるとし、これを非難した。

モロッコのサラーフッディン・メズーアル外務大臣は、パレスチナがCOP22に参加していると言及した上で、イスラエルの国旗掲揚の件を政治問題化しないよう呼びかけた。さらに、モロッコはパレスチナの第一の擁護者であり、これに嘘偽りはないと強調した。また同大臣は今回のCOP22の議長であるが「イスラエルを容認しない立場に対する非難や妨害を検討するようモロッコに強く迫った者は誰一人としていない」と述べた。そして、エルサレム委員会の長としてのムハンマド六世国王陛下の尽力を指摘し、「モロッコ王国はパレスチナ問題の第一の擁護者であり、全てのモロッコ人が関心を持つこの最大級の問題に益するよう、パレスチナ人と密な調整を行っている」と付言した。

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( 翻訳者:井森彬太 )
( 記事ID:41583 )