エジプト:11月11日にカイロでデモは起こらなかった
2016年11月12日付 Al-Ahram 紙


■カイロでデモは起こらなかった……広場や大通りはきわめて静穏

【アラー・サーリム、ジャマール・アブー・ダハブ、ハイサム・ファウズィー・ラハー、ワジュディー・リズク】

大カイロの諸県では昨日〔11月11日の金曜日〕、デモは起こらなかった。首都カイロの大通りや広場は、金曜日としては珍しく、大変な静けさに包まれた。いつもの金曜日であれば、金曜礼拝後、一週間の必需品購入や商業販売のため、多くの人々が移動し、活動し、通りに殺到するのであるが。

カイロ中心部の大通りやフセイン広場やアタバ広場、サイイダ・アーイシャ広場などの有名な広場は、著しい治安対策の強化により閑散としていた。これらの場所では毎週この時間にいつも、深刻な渋滞による交通の混乱が生じる。多くの人は〔この状況を引き起こした〕デモの呼びかけの失敗を、おお神よ、金曜日がいつも11月11日のようになりますように、と笑い話にした。

環状道路・オートストラード道路一帯では、金曜礼拝後の普段の交通渋滞が生じることはなかった。他方、ダッラーサ広場では、軍と警察の関係諸部局と治安本部があるため、広場に通じる入口に治安部隊が集合した。周辺の大通りがきわめて静かな中、公共交通の拠点であり、普段深刻な渋滞が見られるダッラーサ駅では、あたかも通行人がこの場を敬遠したかのようで、普段の巨大な乗客の波がないため、公共交通車両が多数たまっている様子が初めて見られた。また、フセイン広場とアズハル通りは、移動はより楽でより早く、通りには混雑する人々の姿も、私的交通車両「セルビス」〔訳注:乗り合いタクシー全般を指す語だが、ここではアズハル通りを通ってフセイン広場とアタバ広場を往復する短距離セルビスのことであろう〕もなかった。アタバ広場やこれに通じる大通りは商業地区であるが、毎週この時間帯に生じているいつもの混雑が半ばなくなっており、売り子の掛け声や雑踏を耳にすることもなかった。

タフリール広場やその周辺の大通りでは自動車交通の点で静けさが見られ、少数の自家用車を除き、自動車がほとんど存在していない状態であった。タフリール広場には人の姿がまったく見られず、広場は開かれたままでわずかな車が通るだけであった。このとき、タフリール広場の周辺やこれに通じる大通りには大規模な治安部隊が駐在し、治安部隊が通行人のいかなる数名も集合しないように監視していた。人々はこの状況に合わせて、普段どおりに行動していた。

(後略)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:藤木郁理 )
( 記事ID:41589 )