エルドアン大統領からシュルツ欧州議会議長へ「何様のつもり」
2016年11月14日付 Hurriyet 紙


欧州議会のシュルツ議長が「死刑が復活すれば、EU加盟交渉は凍結する」と述べたことに対し、エルドアン大統領は厳しいコメントを返した。エルドアン大統領は、国民投票のカードをシュルツ議長に突き付け、次のように畳み掛けた。「いったい何様のつもりだ。欧州議会の議長、だから何だというのだ。何という無礼者か。『制裁を科す』などと言っている。どこへでも制裁を科すことができると思っているのなら、とんだ思い上がりだ。」エルドアン大統領は、「国民農業会議」の一環で農業関係者と話し合うなかで、次のように話した。

■戦いの決心を固めた

 (中略)

(死刑の復活を求める呼びかけについて)「西洋諸国は『死刑はだめだ、何様のつもりだ』と言っている。西洋諸国よ、わが国民の運命はお前たちのものではない。我々自身のものだ。今日、世界の様々な場所で、このようなことが起きている。いったい何様のつもりだ。欧州議会の議長、だから何だというのだ。あなたはいつからトルコを代表してものごとを決める権限を持ったのだ。トルコにいる誰かと一緒に陰謀をめぐらしても、それは国民が選んだことではない。」

■年末には国民の意思を問う

「ドイツ、フランス、スウェーデン、オランダ、どこを見てもテロ組織のスパイが暗躍している。彼らにはいくらでも支援してやり、その一方でトルコに対しては『EUとの交渉は終わるかもしれない』などと言うのであろう。早く決めたらどうなんだ。年末まで我慢してやろう。その後は国民の意思に任せる。主権は無条件に国民に存するのではなかったのか。最終決定をするのは国民なのだから、国民に聞こうではないか。イギリスでさえ国民に問い、EUは無用になった。なぜか?たとえEU加盟国であっても、国民が脱退の道を選んだからだ。」

■制裁など、とんだ思い上がりだ

 「彼らは、自分たちの思い描くように、この土地を我々の生きにくい場所にしようとしている。何という無礼ものだ、『制裁を科す』などと言っている。どこへでも制裁を科すことができると思っているのなら、とんだ思い上がりだ。あなたは全く遅れている。(中略)」

■彼らに居場所はない

 「トルコへ、トルコ国民へのあらゆる攻撃に対し、こう返答したい。もう二度と、このような企みを思いつくことすらもできないであろう。この国の兵士、警 察、村落警備隊、郡長、村長、首長、公務員、国民を殺すテロ組織を助けかくまい、政治的に支援する者たちに居場所を与えてはならない。我々は7月15日の夜、同じ国旗の下で生まれた同胞と共に死を誓った。フェトフッラー主義テロ組織(FETÖ)と呼ばれる反逆者たちが反乱を起こすたびに、この誓いを繰り返している。我々に生死以外認めない者たちへこう答えているのだから、一人残らずそれを知ることになるだろう。」

■「制裁を考える」という発言

 欧州議会のマーティン・シュルツ議長は、トルコ・欧州関係についてビルト・アム・ゾンターク紙に次のようにコメントしていた。「仮にトルコとの関係を断ち切れば、政府に反対する人々や拘束されている人々を助けることができなくなる。トルコとの交渉を続けるべきだと思う。トルコで今の状況が続くようなら、欧州議会としては経済制裁を含むいくつかの対策を講じなければならないだろう。年末までに、トルコも参加する関税同盟を改革する必要がある。野党議員および新聞記者が拘束されている今、関税同盟を拡大することができるとは考えられない。トルコが死刑を復活させた場合、トルコはレッドラインを越えたことになり、EU加盟交渉も終わったことになる。」

■遊牧民のショールに「レイス(リーダー)」の文字

 エルドアン大統領は、会場でのスピーチを終えた後、会議場の外に待ち構えていた群衆に手を振った。エルドアン大統領は、大統領専用バスの上から短いスピーチを行った。大統領が首からかけていた遊牧民のショールには「レイス」の文字が躍っていた。

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( 翻訳者:今城尚彦 )
( 記事ID:41603 )