CHP、憲法改正案へ7件の反対
2016年12月20日付 Cumhuriyet 紙


クルチダルオール共和人民党(CHP)党首は、委員会で審議されている憲法改正について「民主的体制から完全に乖離し独裁体制を作り出す。議会を墓場へ、民主主義を過去に葬ってしまう」と述べ、12月19日に行われた党の会派会議で「この憲法が通ればどうなるか」について語った。以下はその要約である。

■権限のない議会

1.「この憲法改正により独裁者を生む。すべてに介入するが、何からも介入されない独裁君主が登場する。

2.民主体制より完全に乖離し、独裁体制が誕生する。

3.国民の生命、財産、法の安全は保障されない。すべての人、機関、組織は、たった1人の独裁者の良心に委ねられる。

4.行政を監視する一切の権力が存在しない。国家運営及び国で暴力が支配する。

5.1人の人物が、政府、議会、裁判所の実権を握る。立法、行政、司法の三権が一手に掌握される。

6.影響力、権限のない、単なる無力かつ象徴でしかない議会が出来上がる。

7.議会を墓場へ、民主体制を過去に葬る。これを決して許してはならない。断固として闘わねばならない。今日ここから始め、歴史に刻もう。

■蜜の味の体制変革

「『我々は大統領制ではなく、政党所属の大統領制を実現する。体制変革はしない』という。やろうとしているのは蜜の味の体制変革である。議会制民主主義を廃し、専制政治にふさわしい体制を持ち込む。[現行制度の]議会で単独政権ならば、なぜ民主的議会制を放棄し、独裁制に議会を引き渡すのか。政党所属の大統領は、政党の党首になる。街頭を行き来することになる。 我々は党首になるだろう、大統領かつ党首に。国のあらゆる可能性を利用するだろう。選挙後に国会へ行き、『私は中立的な大統領になろう』と誓うだろう。正気を失っていなければ、中立的ではないと分かる。党首かつ大統領となれば、最終的には独裁者となるのだよ。他の何者にもなり得ない。

■バフチェリMHP党首を欺いた

憲法裁判所の15名のメンバーのうち12名は大統領が任命する。そして『私も憲法裁判所へ行き裁きを受けよう』と言う。だが、あなたのお友達の誰があなたを処罰するというのだ?憲法裁判所並びに裁判官・検察官高等委員会をも監視下に置いている。そして『司法は独立している』と我々を欺くつもりだ。いや、我々を欺くことは不可能だった。しかしバフチェリ民族主義者行動党(MHP)党首を欺くことはできた。1つの政令で複数の県をカバーする地方行政を設けられる。デブレト・バフチェリMHP党首の教訓になれば。これ以外かける言葉はない。ちょっと考えてみてほしい。そしてこのような皆を騙す独裁者がいる。クルディスタン労働者党(PKK)、イスラム国(IŞİD)、フェトフッラー系テロ組織( FETÖ )と騙している。明日また別の誰かを騙したとしてどうなろう?自身が起こしたクーデターに憲法上の地位を与えようとしている。我々は決してこのことを許してはならない。」

■扇動者を見つけるべき

「この1週間でイスタンブル、カイセリ、アンカラで起きたことを振り返ってみたまえ。諜報機関が崩壊した国ではテロとは闘えない。テロを阻止するならば、過激な聖戦者のグループに武器を送ってはいけないし、後援してもいけない。何も手を打たなければ、テロの泥沼に嵌るトルコという構図に直面することになる。ロシアのトルコ大使が裏切者に襲撃され亡くなった。殺人犯が警官であること、その人物が拘束されずに殺されたことは、考慮すべき点だ。外国の要人を護ることは、トルコ共和国のプライドに関わることである。大使を殺そうとけしかけた者達を見つける必要がある。犯人を必ずや逮捕し、法の裁きを受けさせるべきなのだ。」

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( 翻訳者:大嶽真梨子 )
( 記事ID:41800 )