共和党マケイン議員、アメリカ中央軍司令官へPYDめぐり苦言
2017年03月10日付 Hurriyet紙


アメリカ上院軍事委員会委員長のジョン=マケイン上院議員(共和党)は、中央軍(CENTCOM)のジョセフ・ヴォテル司令官に対して 「トルコにおけるPKK(クルディスタン労働者党: 非合法)とクルド民主統一党(PYD)に関する問題の深刻さを理解していないため、ラッカの奪還作戦において 『列車事故』が予想される」と述べた。マケイン議員はヴォテル司令官の言葉を遮り「エルドアン大統領がこの(PYDとPKK)の問題に関してどれほど重点を置いて取り組んでいるかが理解されているのかわからない」と述べた。

ヴォテル司令官は、アメリカのアフリカ進駐軍のトーマス・ワルドハウザー司令官とともに、軍事委員会において中東・アフリカにおける軍事作戦に関して上院で発せられた質問に答えた。

アリゾナ州選出のマケイン議員は、シリアにおいてアメリカが特にPYD・PKKと協力していることについて、とても懸念のある状態だと述べた。対IS(イスラミック・ステート)軍事作戦における、インジルリキ空軍基地とアメリカ・トルコ間の関係の重要性を強調した。

マケイン議員は、数週間前レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領とアンカラで会談したと述べたうえで、エルドアン大統領が「アメリカがPYD・PKKを名乗る組織に対して援助を行うことを甚だ不快に思っている」とした。

マケイン議員は、事態が非常に複雑であることを強調したうえで、ヴォテル司令官に対し「トルコとPYDの間の戦闘が近づいているというシナリオを懸念しているか否か」と質問した。CENTCOMのヴォテル司令官は、このことに関しては懸念しているとしたうえで、トルコとPYDの間の戦闘を防ぐための行動に入っていると述べた。

■「トルコがいなければ、今行っていることはできなかっただろう」

マケイン議員は、PYD・PKKを意図して「クルド人の懸念のために、完全に誤った形で、トルコに対しロシアと同盟するような奇妙な状態に自らを置いた」と述べた。ヴォテル司令官は、対トルコ同盟には参加しておらず、トルコ政府の懸念を理解しており、対ISの戦闘における影響を認識していると主張したうえで「トルコはこの戦闘における重要なパートナーである。トルコがいなければ、今行っていることはできなかっただろう」と述べた。

ヴォテル司令官は、PYD・PKKを取り巻く緊張を対話を通じて下げ、NATO同盟相手であるトルコと長期間にわたって築いてきた関係を傷つけず問題を解決するよう努力していると述べた。

マケイン議員は、トルコ政府がPYDをISと同程度の脅威と見なしていると強調したうえで「トルコはPYDをテロ組織と見なしている中、アメリカがPYDと協力しているような状態をどのように解決するのか?」という問いを発した。ヴォテル司令官は、軍や政治の指導者らもこの問題について努力する必要があると述べた。

■「この問題に関するエルドアン大統領の懸念が理解されていない」

マケイン議員はヴォテル司令官の言葉を遮り「エルドアン大統領がこの(PYD・PKKに関する)問題をどれほど懸念しているかが理解されているのかどうか、わからない」と述べた。

マケイン議員は以下のように続けて述べた。

「特にインジルリキ空軍基地の使用と、トルコとの協力を必要とするほかの作戦で、トルコがラッカ奪還作戦において演じる役割をどう評価しているのかわからないし、評価するよう望んでいる。何も変わらなければ、この問題で『列車事故』が起きるだろう。そして指導部が、エルドアン大統領がクルド人による脅威をどれほど懸念しているかを理解しているのかどうかわからない。」

■「アメリカは病気でなく、兆候に携わっている」

またマケイン議員は、アメリカのシリア政策を批判し「病気を無視して兆候に携わっている。中東の炎の中に留まり、アメリカの影響力が際限なく行使され、アメリカの敵をより大胆にし、仲間を憤らせ、アメリカの選択肢を狭めるといった結果に驚いてはならない。このことも残念ながら、新指導部が遺産として捉えることである」と述べた。

マケイン議員は、ラッカが最終的にISから奪還されるが、その日が近づくにつれてアメリカはシリアにおける基本的な問題から逃れられなくなるだろうと述べたうえで、ラッカ奪還作戦の結果、シリア内戦がどのような形で動くか、PYD・PKKのシリアにおける運命がどのようになるのか、そしてシリアでイランの支援を受けたシーア派過激組織とスンニ派組織の影響に対してアメリカがどう対処するのかが重要であると述べた。

■当該地域における他のクルド人はPYDのイデオロギーを受け入れない

上院の審議では、ノースカロライナ州選出のリンゼイ・グラハム議員が、PYD・PKKに関する質問をした。グラハム議員はヴォテル司令官に対し、PYDの軍事部門クルド人民防衛隊(YPG)とPKKテロ組織を同一視していると述べ、それらの組織がコミュニズム・マルキシズムのイデオロギーを持っていると述べた。

ヴォテル司令官は、PYD・PKKに対するトルコの見解と、組織が持つマルキシズム的イデオロギーについて認識していると述べた。

グラハム議員が「このことは、単にトルコとの間に問題を引き起こさないということだけではななく、他のクルド系組織の計画を支援しないためYPGを過度に利用しないよう、注意が必要ではないのか?」と質問すると、ヴォテル司令官は「これが重要であると思っている。このために、我々はラッカのような場所を奪還する際、ほとんどアラブ人で構成されている兵力を派遣し、この問題に注意を払うように努めている」と返答した。

■ラッカに派遣される砲兵部隊

アメリカがラッカ奪還作戦を砲兵支援する目的で、約400人の兵士を派遣することに対する質問が発せられると、ヴォテル司令官は、作戦に従事している連合軍を支援し、継続する進軍がもたらす機会を活用するため、自らに付与された権限を用いてこのように措置を採ったと述べた。ヴォテル司令官は空軍による支援とともに、ラッカの北に展開される砲兵部隊が重要な効果を持つであろうと述べた。

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(翻訳者:神谷亮平)
(記事ID:42274)