ソチでエルドアン・プーチン会談ー関係改善確認
2017年05月03日付 Hurriyet 紙


ウラジーミル・プーチン大統領の招待を受けてロシアの黒海沿岸のソチを訪れたレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、「ロシアとトルコがこの地で講じる措置が、地域の運命を変えると信じている」と述べた。エルドアン-プーチン両氏は、ソチで約3時間続いたサミットでは、シリアの展開、停戦地帯、経済制裁の解除を取り上げた。

会談は、プーチン大統領のソチにある「バチャロフ・ルチェフ」邸で実現した。プーチン大統領は「我々の招待に応じてソチまで訪れてくれたことに感謝している。また先日のトルコでの国民投票結果を祝福したい」と述べた。エルドアン大統領も「重要な責任を担う時代に生きている。トルコとロシアがこの地で講じる措置は、 地域の運命を変えるだろう。この会談を設けてくれたことに深く感謝している」と語った。両指導者に加えて会談にはトルコ側からメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣、国家諜報機構のハカン・フィダン事務次官、ロシア側からはセルゲイ・ラヴロフ外務大臣、セルゲイ・ショイグ防衛大臣、国務大臣のユーリ・ウシャコフ補佐官が参加した。

■正常化の向こう

ソチでの3時間のサミットの後、両指導者は記者会見を行った。プーチン大統領は、「最近の両国関係は忍耐の試練を越えた。現在は正常化プロセスを完了した。我々は協力関係に戻っている」と語った。エルドアン大統領も「ついに正常化プロセスの向こうに移行した」と明かした。プーチン大統領は、エルドアン大統領と中東及びシリア問題について話し合ったとし、「シリアの解決は外交的・政治的方法でのみ成し遂げられるというのが、我々とエルドアン大統領の考えの総意である」と話した。

エルドアン大統領は簡潔に以下の様に語った。「我が国にとってシリアは6年もの間血を流した傷である。我が友プーチンも、この劇を終わらせることを心から望ん でいる。停戦体制を実現するのに彼自身が多大な努力を行うことを信じたし、信じている。(4月4日のイドリブでの化学兵器使用に触れながら)一部勢力は全エネルギーをプロセスの破壊に費やしている。これの最たる例がハーン・シャイフーンで行われた化学兵器による攻撃だ。今日、プーチン氏とこの攻撃の責任者を懲罰することが非常に重要な問題である点で一致した。」

■地図を交えた交渉

ある新聞記者がシリア危機の解決で安全地域の形成が議題となったか否かを尋ねたのを受け、エルドアン氏は以下の様に話した。「当初からあらゆる場所で『安全地域』という表現を用いた。それも主にライ・ジェラーブルス間での約4000、5000平方キロメートルの範囲だ。しかし現在さらに『停戦地域』が議題となり、この地域だとイドリブである。願わくば、停戦地域の保護を続けたい。今日、大統領とその問題について地図上で議論を交わした。これはアスタナにおける重要な問題のうちの一つでもある。」

プーチン大統領は、この問題に関し以下の様に明かした。「シリア危機は政治的方法でのみ解決しうる。しかしこの政治的プロセスの発展のためには停戦及び、衝突の停止が必要である。ロシア、トルコ、イランは、この問題の解決策を作るのに最も重要な貢献をしている国々である。アメリカ大統領の発表でも、「停戦」という表現が用いられた。トランプ大統領とも対談した。アメリカ政府もこれを支持している。シリアで安全地域を形成することは、この国の停戦を強化し、国の統一を守ることになろう。軍事行動が監視されないと、この地域で航空機は飛ばないだろう。テロリストグループへの闘いも続行するつもりである。」

本紙に発表を行ったクレムリンのスポークスマンのディミトリー・ペスコフ氏は、「エルドアン・プーチン両大統領は、シリアで安全地域を形成するという点で原則的に一致した。この計画を地図を広げて取り上げた。実際の運用には、第4のアスタナ会談の完了が必要だ」と述べた。

■トマトは「国境」を超えられず

ソチでの首脳会談の中では、トルコ産のトマトとトルコ国民に対する普通ビザを除き、全般的な制限解除の方向で意見が一致した。ロシアのプーチン大統領は、ロシアがトルコ産のトマトに適用していた制限に関して以下の様に明かした。

「ロシアとトルコは、通商関係の制限の全面解除に関して合意に至った。ビザなしの移動とトマトに対する制限は続くだろう。トルコのビジネスマンに向けたビザ免除を適応する可能性を排除はしない。ロシアがトルコ国民に対しビザ自由化を適用するには、ロシアとトルコ両国がテロリストの脅威の点で協力を改善する必要がある。商用でロシアに頻繁に訪れるトルコのビジネスマンがいることは把握している。ロシアとトルコは、誰に対してビザを適応可能かという点でリストに互いに共有した。我々の市場を、トルコからやってくるトマトも含めた外国産商品に対し永遠に締め出すような計画はない。制限は時と共に解除されるだろう。」

■F-16機が同行

エルドアン大統領の飛行機がトルコ空域から出るまで、F-16航空機が同行した。

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( 翻訳者:山村 弥 )
( 記事ID:42601 )