モースル解放、間もなく完了か
2017年05月11日付 Milliyet 紙


イラク軍は7か月に及ぼうとしている作戦が完了に近いことを公式に宣言した。国内で2番目の大都市はテロ組織イスラム国(IS)から完全に解放される。北西の二地区で激しい戦闘が行われ、軍は何十人ものテロリストを戦闘中に殺害した。すでにテロ組織の手にはわずかな地区しか残っておらず、組織はエスキシェヒル地域で45万人もの民間人を人質にしている。

イラク軍空軍中将オスマン・アル=ガニミーは2016年10月17日に始まったモースル作戦が数日のうちに完了すると発言した。ガニミー中将はBBCに聖なるラマザン月が始まる前にテロ組織ISは完全に屈服すると見込んでいると語った。ガニミー中将は「アッラーのご加護によりISは数日のうちに終わりを迎えるでしょう」と述べた。

イラク軍は先週解放した北西側から速やかに進軍している。昨日より数多の通りや大通りがISより取り戻された。

7月17日地区、イクティサディエ地区に攻撃を仕掛けた軍は、激しい戦闘の結果、何十人ものテロリストらを殺害した。テロ組織は自動車爆弾を兵士らに寄越している。SNSでシェアされた映像では自動車爆弾が軍によって爆破されていた。

既にテロ組織の手にはごく僅かな数の地区しか残っていない。数にして1000人以下のテロリストらは包囲下にあるエスキシェヒル地域で45万人ほどの民間人を人質に取っている。北側から進軍している軍はエスキシェヒルを包囲している兵士らと合流する予定である。

作戦の始まりからモースルでの戦闘によって最低でも41万人の民間人が避難した。家を棄てざるをえなかった何十万人もの人々の大部分は周辺部のテント地区に避難しており、一部は他の都市の親族のところに避難した。

国連のデータによると戦争勃発から8000人の民間人が死亡または負傷したという。

モースル作戦において軍、ペシュメルガ、シーア派の民兵組織ハシュディ・シャヴィ、部族を含む10万人を超える兵士が加わっている。

■腕を切られた兄弟・・・

窃盗を理由に大勢の前でISが腕を切ったアザドとムハンマドという名の兄弟は、義手のための援助を待っている。右腕を無くした兄弟の内、ムハンマドは1日5ドルで建設現場で働いている。

地元メディアにアザド氏は「ISの者が来て、私たちの小麦粉を取って金を払わなかった。何度か代金を要求したが、払わなかった。私たちも彼の家の鍵を壊して小麦粉を取り戻した。彼がISの指揮官だとは知らなかった。一か月拘置された後みんなの前で腕を、右腕を切り落とされたんです」と説明した。

■最重要地点

2016年10月17日に始まった大モースル作戦で都市を二つに分かつチグリス川の東側の地区は、1月にイスラム国から解放された。2月には西側のための作戦が開始された。

作戦開始当初、迅速に南部と南西側から進軍した軍は極めて重要な地点モースル国際空港及びアル=ギズラニー軍事基地をISから取り戻した。その後、モースルテル・アフェル間の道は封鎖され、3月第2週で政府庁舎があった地域が解放された。この地域には、すでに完全に廃墟と化したトルコのモースル総領事館舎も建っていた。

エスキシェヒル地区の入口に差し掛かったところで、軍の進軍は止った。何週間もの間ISリーダー、エブーベキル・アル=バグダーディーが2014年6月に自らをカリフと名乗ったアル=ヌーリー・モスクは包囲されており、テロリストらは路地に作った待ち伏せ場所に潜んでいる。

これに先駆けて5月の初週には北西部が解放された。

■領土の三分の一を喪失

モースルはテロ組織ISが手中におさめている最大の都市である。テロ組織は目下モースルとともにラッカにおいても包囲されている。組織の西部での最大都市アル・バーブはというと「ユーフラテスの盾」作戦で2月23日に奪還された。

ISは去年占領した領土の4分の1を失った。2014年以降はイラクで失った領土は65%である。イラクではファルージャ、リビアではシルテなどの都市から一掃された血塗られた組織は、モースルをも失った場合にはラッカに押し込められる。

■作戦の経過

大作戦、アメリカが主導した有志連合軍の支援で10月17日に開始

11月1日にISの拠点で初の制圧、軍はモースルの東側に入場。テロ組織リーダー、アブーバクル・アル=バグダーディーは、「死ぬまで戦え」と号令

モースル西部から進む部隊は北部のペシュメルガらと11月23日に合流、完全に包囲された都市はラッカとの連絡を断たれた

1月8日、軍、都市を分けるチグリス川まで進軍

チグリス川の東部に残る全地区を1月18日にISから解放、テロ組織、大打撃を蒙る

2月19日都市西部をISから解放すべく第二次作戦を開始

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( 翻訳者:市野太音  )
( 記事ID:42642 )