「ヘラクレスの棺」ジュネーブで展示―トルコ返還要求中
2017年06月20日付 Hurriyet紙


文化観光大臣ナヴィ・アヴジュは、話し合いのために来たスイスの都市ジュネーブで、アナトリアに起源を持つヘラクレスの棺の展示開催式典に参加した。

ジュネーヴ大学によって催された式典で話をしたアヴジュ大臣は、「ヘラクレスの棺の我国への返還プロセスは、何年もの間継続する国際的闘争の新たな段階に至ったことを示している。この成功は、作品輸入国の公的立場の者や投資者にとっても、輸出国にとっても勇気づける例をなした」と述べた。

文化財が本来の国で、その国々の文化生活の中に身を置くという原則が、国際的議題と倫理的な議論の中で日増しに強まっているとするアヴジュ大臣は、「法的闘争、主張と反論を脇に置くと、歴史的作品が地理的、文化的、芸術的文脈から切り離されることが、そもそも一国の文化だけでなく全世界の文明の一体性を壊すことにつながるということを私たちは忘れてはいけない」と話した。

■注視するつもりだ

国々が、新たな世代が、自分の文化に行き着くことを阻害する非合法な文化財活動の問題が、短期的、中期的、長期的に解決されるべき面をもっていると説くアヴジュ大臣は、以下のことを述べた。

「この話題に関係するすべての機構と人々がこの問題における繊細な面を守る必要がある。これに関連して、特にUNESCOの1970年協定を、そしてこの協定の枠組みで行われた活動を我が国として継続的に支援することを、この法的機関が十分機能する手段を強化するために、全面的協力の可能性についても検討する固い決意を持っていることを伝えたい。UNESCOの1970年協定、下部委員会のメンバー、報告官の役を務める時期にこの問題を一層注視し、貢献することに努める。これと同時に、わが国は、祖国から違法に持ち出された全文化財の返還のために働きかけ、必要な試みを行い続けるつもりだ。」

アヴジュ大臣は、もう一つの重要な問題はシリアとイラクのような紛争地域での文化財の保護の問題であると強調し、考古学的居住地またアレッポといった現存の都市の破壊の他、持ち運べるオブジェの密輸の阻止も省が優先事項としていると述べた。

アヴジュ大臣は、ヘラクレスの棺がトルコに返還される過程での貢献ゆえに、税関の関係者、警察関係者、法学者、省専門家に、特にトルコの弁護士であるマルク・アンドレ・レノルド教授に感謝した。

■トルコは最大の支持国のうちの一つ

国際連合教育科学文化機関の代表、イリナ・ボコヴァ事務局長は、式典で行ったスピーチで、「トルコはUNESCO1970年協定の最大の支援国のうちの一つである」と 言った。ボコヴァ事務局長は、棺の返還過程でトルコとスイスの間での共同作業が国際的文化外交分野で関係を築く点で他国への前例になったと述べた。

式典には、ジュネーヴ州経済安全担当大臣のピエル・モデ、ジュネーヴ大学学長イブ・フリュキゲル、ジュネーヴ大学芸術法センター所長マルク・アンドレ・レナルド、ジュネーヴ芸術歴史博物館ジャン・イブ・マリン館長、トルコのベルン大使館イルハン・サイグル大使、トルコの国連ジュネー ヴ事務所常任代表ナジ・コル大使、世界貿易機関常任代表ケマル・マデンオウル大使、多くの関係者が参加した。

スピーチに続いてアヴジュ大臣と一行は、ジュネーヴ大学考古学科で展示されているヘラクレスの棺がある場所を訪問した。訪問でスイス関係者が棺に非常に興味を示したのがわかった。アヴジュ大臣は、UNESCO事務局長ボコヴァとジュネーヴ大学学長室で二者会談を実現した。

■ヘラクレスの棺と返還プロセス

ジュネーブの税関で2010年に押収された、アナトリア(ペルデ)に起源を持つとされるヘラクレスの棺が、ジュネーヴ検事局によって行われた調査の結果、トルコに返還される決定が2015年にされていた。反対派は、この問題を高等裁判所に持ち込み、返還決定に反対していた。しかし、反対派の上訴申請が却下され、棺の返還に関する障害が無くなり、最終決定となった。

作品のトルコへの返還プロセスに関して行われた会談の末、ヘラクレスの棺がジュネーヴ大学で3ヶ月間展示され、3ヶ月後には(11月中)作品がジュネーヴからアンタルヤに移送されるという点で合意に至った。

ヘラクレスの棺は、約235cmの長さ、112cmの幅で3トンの重さである。考古学界で「トッレ・ノヴェ」と名付けられたタイプで「小アジアの棺」のグループに分類されるヘラクレスの棺が、アンタリヤのアクス郡にあるペルデ古代都市の大墓地で昨今盗掘が発生し、国外に持ち出されたことに関する重要な証拠を与えてくれたのだった。棺の上にはヘラクレスの十二の仕事が描かれている。

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(翻訳者:西山みなみ)
(記事ID:42839)