湾岸諸国、トルコ軍のカタール駐屯に反発
2017年06月23日付 Cumhuriyet紙


サウジアラビアを筆頭とする4か国がカタールに対し突きつけた13項目の最後通牒には、「トルコ軍基地を閉鎖し軍を送還すること、またアル・ジャズィーラ放送を終了すること」が含まれている。

 サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、エジプトは、「テロリズムを支援している」ことを理由に領域封鎖と制裁を行っているカタールに対し、最後通牒を発した模様だ。13項目からなる要求リストはクウェートを通じてカタール政府へと手渡された。6月5日に危機が発生して以来、カタールを完全支援し、さらに軍を派遣してきたトルコのエル・ラッヤーン基地を閉鎖することも要求している。リストは次の通りだ。

1) イランとの外交関係を断ち、在イラン大使館を閉鎖せよ。イラン革命防衛隊員をカタールから追放し、イランとの軍事協力を終了せよ。イランとの通商は米国の制裁に沿え。イエメンでのフーシ派への財政支援を断て。

2) ムスリム同胞団、IS、ヌスラ戦線、レバノンのヒズボラのような「テロリスト」集団との関係を断ち、物的支援を止めよ。公にテロリストであると宣言せよ。

3) アル・ジャズィーラ放送と基地局を閉鎖せよ。

4) アラブ21、ラスッド、アル・アラビーヤ、アル・ジャディード、ミドル・イースト・アイを含む、直接または間接的な方法でカタールの財政支援を受けているメディア組織を閉鎖せよ。

5) カタールへのトルコ軍駐在を直ちに停止し、トルコ軍基地を閉鎖せよ。カタール領でのトルコ軍との軍事協力を止めよ。

6) サウジアラビア、UAE、エジプト、バーレーン、米国、カナダその他の諸国からテロリストとみなされている人物、グループ、組織へのあらゆる支援を断て。

7) サウジアラビア、UAE、エジプト、バーレーンが追跡しているテロリストらを引き渡し、資産を凍結せよ。テロリストらの活動、経済状況について必要情報を提供せよ。

8) 他国への内政干渉を止めよ。サウジアラビア、UAE、エジプト、バーレーンの国民にカタール国籍を与えるな。カタール国籍を持つものが出身国の法に反した場合はパスポートをはく奪せよ。

9) サウジアラビア、UAE、エジプト、バーレーンの野党グループとのあらゆる関係を断て。カタールの、そうしたグループとの以前の関係や、各グループに提供した支援について、全ての記録を開示せよ。

10) カタールの政治を原因として近年発生した生命や財産の逸失について補償せよ。補償の規模は今後、カタールとともに明確にする。

11) 軍事、政治、社会、経済に関し、その他の湾岸アラブ諸国と2014年にサウジアラビアで宣言した水準に戻せ。

■10日間の猶予を与える

12) 全ての要求がカタールへ到達後10日以内に受諾されなければ、要求リストは無効となる。この書面は、カタールが要求を受け入れなかった場合における諸国の対応については定めない。

13) カタールは要求受諾の後、初年は毎月の査察を受け入れよ。2年目は3か月毎、10年目の段階では毎年の査察を受け入れよ。

■ウシュク国防相:二国間関係への干渉だ

 カタール危機の解決のため、先日トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外相はメッカでサルマン国王と会談し、タイップ・エルドアン大統領も同国王と電話会談を行った。しかし、最後通牒の内容にはトルコも含まれていた。NTV放送で最初に反発を示したフィクリ・ウシュク国防相は、「その要求を正式に見たわけではないが、存在するなら、トルコ・カタールの二国間関係への干渉という意味合いを帯びているかもしれない」と述べた。ウシュク国防相は、「国家間の力関係の現れともいえるだろう。カタールのトルコ軍基地はカタール軍の教練と、カタールと地域の安全保障のためだ。だれも、これを不快に思う必要はない。この協定を再び見直すような考えはない」と続け、「シリア、イラク、テロリストのISやその他の組織。これほど重大な問題に苦労している最中に、このような危機がおこるとは誠に残念だ。私たちの一番大切な望みは、国家間の問題が、経済封鎖にいたらずに解決することだ。問題があるなら、テーブルについて話し合いで解決すべきだ」と呼びかけた。トルコ政府は当初よりカタールとの断絶の解消を呼びかけており、カタールへのトルコ軍の展開に道を開く法案を、最速で国民議会を通過させた。日曜日時点でトルコ軍のメンバーがカタールへの移動を始めている。

■UAE:トルコを信用するな

 UAEのエンヴェル・ガルガシュ外相は、要求リストをカタールが漏えいしたと非難し、「漏えいは、調停を最初から失敗させようとする稚拙な形の試みだ。我々は、カタールのそうした動きは見慣れている」と語った。ガルガシュ外相は「カタールにとって賢い選択は、隣人の要求と懸念を深刻に捉えることだ。でなければ破たんする」と警告し、「カタールは、危機の解決は、イランやレバノン、トルコ、あるいは西欧諸国やメディアにはないことを理解し、隣人たちの信頼を再び得ることにあることを理解しなければならない。湾岸地域でトロイの木馬のように振る舞い、あるいは行き過ぎた課題のためにプラットフォームを作り続けるようなことは、認めるわけにはいかない」と述べた。また、「アラブの春」の際に反乱者を支援し、ムスリム同胞団のスポークスマンのような放送を行っているカタールの放送アル・ジャズィーラはというと、閉鎖の要求に対し、「表現の自由を侵す犯罪だ」と反発した。

■イランはミサイルを誇示

 イランで毎年ラマザン最後の金曜日に行われる「エルサレムの日」には、今年はサウジアラビアへの反発スローガンが掲げられた。数十万人のイラン市民が街頭を埋め、手にホメイニー師のポスターを掲げたこの日には、革命防衛隊もヅルフィカール・ミサイルやカーディル・ミサイルを誇示した。今週、シリアで米国がシリア政府軍機を撃墜する中、イランもISのデール・アル・ゾールにあるIS基地を800キロ遠方からズルフィカール・ミサイルで攻撃した。昨日の集会では、米国、イスラエル、サウジアラビア王国、ISの旗を焼き、全てに向け「死を」のスローガンが掲げられた。テヘランのパレスチナ広場には、イスラエルの消滅を示すカウントダウンパネルが設置された。宗教的指導者のハメネイ師は、2015年にイスラエルを25年以内に滅亡させると主張している。ハメネイ師がエルサレムの日に行った談話の中心は、米国下院議会に提出された新しい対イラン制裁パッケージについてだった。同師は、このパッケージは2015年に列強諸国と締結した核合意に反していると声明した。

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(翻訳者:貝瀬雅典)
(記事ID:42857)