ザリーフ外相「一部の地域は治安を買えるものだと思い込んでいる」
2017年06月26日付 Jam-e Jam 紙


 イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣は、「ヨーロッパは、ペルシア湾岸地域における対話の成立に卓越した活躍を果たすべき」と述べた。

 ミーザーン通信を引用した本紙によれば、ザリーフ外相は、月曜日(6月26日)に欧州外交評議会の年次総会にて演説を行った。

 彼は、現在ベルリンで開催中のこの会議で、以下のように述べた。「欧州連合(EU)は、他国の負担によって成功するものではない。イランはこのことをよく分かっている。」

 ザリーフ氏は、「他国を不安定にした対価で安全を得ようという考えは、捨てなければならない」と述べた。

 イラン外相は、核合意の達成においてヨーロッパが果たした重要な役割について述べ、「その達成理由は、EUがゼロサム方式の採用を控えたことにある」とした。

 彼は続けて、「核合意では、すべての国がそれに勝利感を得ていたことが影響した」と述べ、また「すべての国が、プラスサムを得られる物の見方の重要性を覚えておくべきだ」と強調した。

 ザリーフ外相は、ヨーロッパ諸国に対してペルシア湾岸地域での対話の成立に「より大きな役割」を果たすよう求めた。

 同外相は、「中東・北アフリカ地域が、国の大小・人口・富の点で不均衡と構造的問題に直面している」と述べ、「この地域の国々は、自国社会の貧困を除去することができず、このことが若年層の反応を引き起こしている」とした。

 ザリーフ氏は加えて、「サウジアラビアによって広がっている[国際社会の]嫌悪感は、IS(ダーイシュ)によるそれと酷似している」と述べた。

 彼は続けて、「治安は購入できるものではない。外交は商品ではない。軍事合意は、参加を意味するものではない」と述べた。

 また「中東における認識上の混乱として、治安は外国から輸入できるものと思い込んでいる節がある」とした。

 外相は、ヨーロッパにはペルシア湾岸地域での争いを解決する「相応しい器量」があると述べ、「対話により脅威に打ち勝つために、我々はペルシア湾岸地域の安全保障会議[の創設]を必要としている」とした。

 ザリーフ外相は、最近のサウジアラビア・カタール間の緊張について「カタールを告発することは自らの責任から逃れるための試みであり、他国を告発することは問題だ」とした。

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( 翻訳者:EA )
( 記事ID:42933 )