アムネスティ・インターナショナル調査官らに逮捕令状
2017年07月18日付 Hurriyet 紙

ブュユク島で行われた集会の参加者10名が拘束され、逮捕令状が出された。

ブュユク島での集会で拘束された、アムネスティ・インターナショナル、ヘルシンキ市民集会、人権アジェンダ協会、平等権モニタリング協会の代表者を含む10人に逮捕令状が出され、裁判所へ送られた。容疑者らは、テロ組織の目的に従い、社会を混乱に陥れる事件を画策するために集会を開催したとされている。容疑者らが革命的人民解放党・戦線(DHKP-C)、フェトフッラー・テロ組織(FETÖ)、クルディスタン労働者党(PKK)の捜査で名前の挙がった人物と会った記録が、証拠として提示された。

集会がおこなわれたブュユク島のホテルで7月5日に拘束された10名の中には、アムネスティ・インターナショナル・トルコ、市民集会、人権アジェンダ協会の代表者が含まれ、スウェーデン人1名とドイツ人1名がいる。13日間、警察本部での尋問を受けた後、今日7月18日に裁判所へ送られた。容疑者らは、イスタンブル共和国主席検事局テロ及び組織犯罪担当検事局所属の検事5人から尋問を受け、「武装テロ組織への支援をおこなった」罪で勾留請求が行われ、当直の簡易刑事裁判所へ送られた。

検察は起訴状で、「容疑者らは前もっていかなる告知もなしに、『ワークショップ』の名のもとで集会を開催したが、目撃者の明白な陳述によると、集会で参加者がおこなったことは、所属組織の活動分野と無関係だった」と述べた。

■「集会は秘密裏に開催された」

起訴状では、容疑者らがテロ組織の秘密保持規則を尊重して活動したとして、「活動内容として、会場内の人物の携帯電話が警察に押収される可能性があり、これらの携帯電話の中にある情報をどのように隠すか、電話を押収された場合でもどうやって秘密にしておくか、情報が警察あるいは他の者の手に渡るのをいかに防ぎ、暗号化するのか話し合っていた」と述べられた。

■セミフ・オザクチャ氏とヌリエ・ギュルメン氏に関する情報が見つかった

検察の起訴状には、イディル・エセル容疑者が宿泊するホテルを家宅捜索して入手されたデジタルデータに、セミフ・オザクチャ氏とヌリエ・ギュルメン氏と関係する情報があり、テロ組織PKKに所属するある人物が「ゲリラドクター」を名乗り、アムネスティのメンバー入りを望んでることを示した情報があったと説明した。エセル氏は一方、ByLock(訳注:ギュレン派が利用しているアプリケーション)ユーザーであることが判明し拘束されている、アムネスティ・インターナショナル代表のタネル・クルチュ氏と接触していたという。

■「MİT(国家諜報機構)がTBMM(トルコ大国民議会)調査委員会へ送った情報…」

ムハメド・シェフムズ・オズベキリ容疑者、ネジャト・タシュタン容疑者もByLockユーザーであることが判明した人物との面会記録があったことが明らかとなり、ナラン・エルケム容疑者もテロ組織FETÖの捜査で逮捕されたベドリイェ・イシュタル・タルハンルとの会合記録が見つかった。この他、エルケム容疑者が、MİTがTBMM調査委員会へ提供した機密文書を入手していたという。

■ByLockユーザーとの接触

起訴状では、ギュナル・クルシュン容疑者もByLockユーザーのある人物と接触した記録があるとされ、集会を主催したオズレム・ダルクラン容疑者もFETÖに所属する人物とコンタクトをとった記録があると説明した。また、ヴェリ・アジュ容疑者は、ギュレン派(FETÖ/PDY)捜査で捜査され、ByLockを使っていたことが判明した人物と、テロ組織PKKの捜査において(捜査)手続きがとられた他の人物と会い、連絡を取り合った記録があったという。

■「南東部と東部が別の国に属するような地図が見つかった」

スウェーデン国籍のアリ・ガラヴィ(Ali Gharavi)容疑者とドイツ国籍のペーター・フランク・シュタイトナー(Peter Frank Steudtner)容疑者については、「デジタルセキュリティストレス等」を説明するトレーナー資格で参加していたとし、アリ・ガラヴィ容疑者からの押収品の中から、トルコの国境地帯にある南東部と東アナトリア地方が、語源的に別の国に属する土地のように示した地図が見つかったことが強調された。

■集会の目的は、社会を混乱に陥れる事件の画策

起訴状では、容疑者の大半がテロ組織及びその構成員と接触していること、また彼らの活動分野が市民社会に影響力を持つことを指摘し、、「容疑者らはテロ組織の目的に従い、社会を混乱に陥れる事件を画策するために集会を行った。従って、犯罪を幇助するために行動を起こすという罪を犯した」と説明された。

■スパイ活動とテロリズムの資金調達面で別の調査も継続中


さらに容疑者らについて、テロリズムの資金調達とスパイ活動の面から別の捜査が続いていることを強調した。武装テロ組織に対する支援をおこなった罪により、逮捕が求められた。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:42994 )